2004 Fiscal Year Annual Research Report
極小モデル理論で得られる多様体、特にQ‐Fano多様体の研究
Project/Area Number |
15740008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高木 寛通 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (30322150)
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Keywords | log flips / minimal model program / del Pezzo surfaces / mobile b-divisor |
Research Abstract |
V.V.Shokurov氏が4次元のlog flipの存在証明のプレプリントを発表したのが2001年,そのあと2002年初頭にCambridgeのNewton Inst.でその解読セミナーが開かれた。そのときのmain speakerであった私が「4-fold log flips after Shokurov」という解説論文を書いた。それはShokurov氏によるプレプリントよりは簡潔になったものの,まだあまり整理されていなかった。それを今年度,Cambridge大のAlessio Corti氏の協力を得て書き直した。その過程でShokurov氏の証明中の議論に不備が見つかった。それを修正して新たにプレプリント「Saturated mobile b-divisors on weak del Pezzo Klt surfaces」(J.Mckernan, A.Corti氏と共著)としてまとめた。以上2つのプレプリントはOxford Univ.Pressから出版が決まっている本「Flips for 3-folds and 4-folds」に収められる。4-fold log flipの存在証明は極小モデル理論の一大結果であるので,この本の出版によってより多くの人々にその結果の面白さが伝わることを期待している。
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