2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15740026
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
小田 文仁 富山工業高等専門学校, 一般科目, 助教授 (00332007)
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Keywords | クロストバーンサイド環 / グリーン関手 / 表現環 / 有限群 / マッキー関手 / ドレス構成 / ドリンフェルトダブル / クォンタムダブル |
Research Abstract |
有限群Gのマッキー関手(Mackey functor)は,有限G-集合の圏から可換環の加群の圏への関手である.マッキー関手のもっとも基本的なものがバーンサイド関手(Burnside functor)である.バーンサイド関手は,1点G-集合に対し,バーンサイド環を対応する加群にもつ.バーンサイド環の構造から得られるマッキー関手の様々な性質をもちいて,もとの有限群Gや,それに付随する代数の表現論を研究することが,この研究の究極的な目的であった.バーンサイド関手からドレス構成(Dress construction)という手法を用いるとクロストバーンサイド環(crossed Burnsidering)が構成できる.今年度の研究では,バーンサイド関手から表現環の関手への自然変換から,それぞれのドレス構成を用いることにより,クロストバーンサイド環からGのドリンフェルトダブルの表現環への自然な環準同型が得られることがわかった.この環準同型と,北海道大学の吉田知行氏との共同研究により得られたクロストバーンサイド環のべき等元公式を用いることにより,ドリンフェルトダブルの表現環におけるべき等元のある種の挙動を記述することに成功した.これらの結果を公表しさらに,新たな知見を得たり議論を行うために,以下の集会に参加し講演を行った.平成16年9月,北海道大学高等教育機能開発総合センターで行われた2004年度日本数学会秋季総合分科会で「Representation rings and Dress constructions」という題目の講演を行った.平成16年12月に京都大学数理解析研究所で行われた代数的組合せ論研究集会で「Green functors and Bouc's construction」という題目の講演を行った.また,Journal of algebraの282巻第1号に"Crossed Burnside rings II : The Dress construction of a Green functor"という題目の論文(58ページから82ページ)が掲載された.
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