2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15740031
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
合田 洋 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (60266913)
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Keywords | 三次元多様体 / モース理論 / 結び目 / アレキサンダー多項式 |
Research Abstract |
Meng-Taubes, Hutchings-Lee,及びMarkによって三次元Seiberg-Witten不変量と(通常の)ライデマイスタートーションΔ,ノビコフ複体に対するライデマイスタートーションτとレフセッツ・ゼータ関数ζとの関係が明らかになっている.三次元Seiberg-Witten不変量は各スピン構造をfixして値が決まるので,それらの‘平均'をSWと書くことにすると, SW=Δ=τ・ζ である.結び目の世界ではΔはアレキサンダー多項式というよく知られた結び目不変量になる.そこで本年度は,τとζが結び目の世界では何を意味するのかを考察した. 結び目補空間を縫い目付き多様体とみなしたときに適応されるヘガード分解のヘガードダイアグラムからτを導く方法を見出し,一方でζはこのヘガード分解に付随したflowのうち,閉軌道となるものをゼータ関数を使って数え上げるあるレフセッツ・ゼータ関数になることを突き止めた.そして,これまでには全くなかった計算の実例を得た.これらはファイバー結び目のアレキサンダー多項式は,そのファイバーバンドルのモノドロミーに付随するレフセッツ・ゼータ関数になるというMilnorの結果を一般の結び目に拡張したものになっている. これらの研究をブタペストで行われたクレイ研究所主催の国際集会「CMI Summer School on Floer Homology, Gauge Theory, and Low Dimensional Topology」,及び秋田での研究集会「東北結び目セミナーin秋田」で逐次報告した. また昨年度「ねじれノビコフホモロジー」という概念を導入し,結び目に対するノビコフの不等式を精密化したが,この研究成果を論文にまとめ投稿しacceptされた.Osaka Journal of Mathematicsに発表される予定である.
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Research Products
(5 results)