2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15740031
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
合田 洋 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (60266913)
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Keywords | 三次元多様体 / モース理論 / 結び目 / アレキサンダー多項式 |
Research Abstract |
三次元Seiberg-Witten不変量と(通常の)ライデマイスタートーションΔ(t),ノビコフ複体に対するライデマイスタートーションτ(t)とレフセッツ・ゼータ関数ζ(t)との関係が知られている.三次元Seiberg-Witten不変量は各スピン構造をfixして値が決まるので,それらの‘平均'を<SW>___-と書くことにすると, <SW>___-=Δ(t)=τ(t)・ζ(t) となる.結び目の世界ではΔ(t)はアレキサンダー多項式というよく知られた結び目不変量である.昨年度はこのτ(t)とζ(t)の計算方法を確立した.具体的には,結び目補空間を縫い目付き多様体とみなしたときに適応されるヘガード分解のヘガードダイアグラムからτ(t)を導く方法を見出し,一方でζ(t)はこのヘガード分解に付随したflowのうち,閉軌道となるものをゼータ関数を使って数え上げるあるレフセッツ・ゼータ関数になることを突き止めた. 本年度は,まず一つの三次元多様体Mを固定したとき,このMに対するヘガード分解は一般のヘガード分解同様,stabilizationという操作で全て移りあうことを証明した.そして,このstabilizationの元で,τ(t),ζ(t)の変化について調べた.stabilizationによってτ(t)がτ'(t)に,ζ(t)がζ'(t)に変化したとすると: τ'(t)=(τ(t))/(1+t^2),ζ'(t)=(1+t^2)ζ(t) が成立する. 一方で,twist knotsや特別なpretzel knotsに対して,τ(t),ζ(t)の公式を得ることに成功した.この計算には各結び目のザイフェルト曲面が重要な役割をはたすので,pretzel knotsのザイフェルト曲面の分類も行った.
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Research Products
(4 results)