2005 Fiscal Year Annual Research Report
モノポール方程式を中心とする非線形方程式の多様体の幾何学への応用に関する研究
Project/Area Number |
15740046
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
石田 政司 上智大学, 理工学部, 助手 (50349023)
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Keywords | モノポール方程式 / ゲージ理論的不変量 / アインシュタイン計量 / 反自己双対計量 / リーマン計量の空間 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、4次元多様体上のモノポール方程式を中心とする非線形偏微分方程式を幾何学へ応用をすることであり、本年度も、この研究課題にそって研究を行ってきた。特にここ数年は、負のスカラー曲率を持つ反自己双対アインシュタイン計量を許容する4次元多様体のサイバーグ-ウイッテン不変量の消滅性に関するルブラン予想の解決を目標の一つにして研究を続けてきた。本年度はこの予想自身の解決に関しては、残念ながら昨年度までに得られた結果以上の成果をあげることは出来なかった。しかしそのルブラン予想の類次を、反自己双対とは限らない一般の負スカラー曲率を持つアインシュタイン計量を許容する4次元多様体に対しても考察し、もとのルブラン予想に対して昨年までに得られていた結果と非常に類似する結果をこの場合も得ることができることがわかった。その結果を応用して、アインシュタイン4次元多様体の連結和分解に関する新しい結果を得ることができた。また、我々の結果から自然に予想されるように、反自己双対とは限らない一般の負スカラー曲率アインシュタイン4次元多様体のサイバーグ-ウイッテン不変量の消滅性に関する予想を提示した。この新たな予想に関して、統一的なアプローチを試み、その一つの結果として次のことがわかった。即ち、4次元多様体上の自己双対調和2形式の定数性を測るルブランによる不変量とスカラー曲率を使った不変量を新たに定義し、特にアインシュタイン4次元多様体の場合、その不変量の値が1以上であれば、その新たな予想は正しい。以上のことについては論文を学術雑誌に投稿すべく準備中である。また、4次元多様体上のリーマン軽量の空間の位相へのモノポール方程式の応用に関すバーマンの研究にも着目し、その研究をさらに発展させるアイデアを掴むことができた。今後の発展を大いに期待している。
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