2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15740047
|
Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
林 忠一郎 日本女子大学, 理学部, 助教授 (20281321)
|
Keywords | デーン手術 / トンネル数1絡み目 / 種数1橋数1結び目 / 可約3次元多様体 / ノーマル曲面 / ファンダメンタル曲面 |
Research Abstract |
トンネル数1の絡み目は2つの成分からなるが、片方の成分が自明結び目の場合、それに沿ったデーン手術によってレンズ空間内のトンネル数1の結び目ができる。まず、その特別かつ重要な場合としてレンズ空間内の種数1橋数1結び目に沿ったデーン手術を調べている。可約3次元多様体が生じる場合は、このクラスの結び目の中に多くの具体例が含まれていることが期待される。結び目外部に本質的プラナー曲面が入る場合を特定する手法を用いている。場合分けが多く、まだ全ての場合を調べ尽くしていないが、既に具体例が見つかっている。 さらに、学生との共同研究により、ファンダメンタル曲面の具体例を手計算によって求め、論文をまとめ、専門雑誌に投稿した。3つの4面体に分割されたソリッド・トーラス、3-トーラスを6つの四面体に分割したものについてファンダメンタル曲面を全て求めた。さらに(p、1)-レンズ空間をp個の4面体に分割したものについて、p=2と3の場合にファンダメンタル曲面を全て求め、一般のpの場合の予想を立てた。一般に有限個の4面体に分割された3次元多様体についてファンダメンタル曲面を全て求めるコンピュータ・ソフトウェアは発表されていない。本に紹介されている、或る範囲を虱潰しに調べる方法と違い、今回の計算手法は無駄が無いので、計算の速い実用的なソフトウェアの開発に繋がると期待している。また、結び目の自明・非自明の判定について、ファンダメンタル曲面の代わりにノーマル曲面のオイラー標数を用いる手法の可能性について示唆した。
|
Research Products
(3 results)