2003 Fiscal Year Annual Research Report
非加法型評価に対応する統一的動的計画モデルの確立とその応用システム
Project/Area Number |
15740068
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤田 敏治 九州工業大学, 工学部, 助教授 (60295003)
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Keywords | 動的計画 / 非加法型評価 / 状態・決定ツリー / 逐次最適化 / 同時最適化 / マルコフ政策 |
Research Abstract |
統一的動的計画モデルの確立に向けて、まず動的計画問題における実行可能解をその評価関数の型との関連から解析した。具体的には、実行可能解を状態・決定ツリーによって特徴づけ、同時最適化の手法としての動的計画問題の解法を与えた。その際、状態・決定ツリーと政策との関連を調べ、一意性等についての議論も要した。なお、評価関数の型に応じて必要となる政策クラスをある程度分類することもできたが、これは今後、逐次最適化の手法を整備する上で非常に重要となる。 また、上記の結果を基礎とし、動的計画問題の構成要素を抽出し、基本的な動的計画モデルの作成を行った。そしてこのモデルをもとに、計算機上でクラスライブラリとしてのプロトタイプを作成した。これは、あらゆる動的計画問題を単一の抽象モデルから派生したモデルとして階層的に扱うもので、問題の階層化と同時に解法の階層化が実現できるものである。まだまだ制限は多いものの様々な問題を表現でき、研究目的の小規模な例題程度であれば実際に解くことが可能である。 このクラスライブラリを利用した応用システム実現の足がかりとして、いくつかの簡単な動的計画問題を扱えるサービスを、Mathサービスホームページ:http://www.mathnet.jp/にて公開中である。Mathサービス自身は、動的計画法に限らず数学一般を広く扱うためのシステムとして我々が構築中のものであるが、動的計画の応用システムはこのMathサービス上での実現を予定している。次年度以降、扱う問題や操作性の充実および計算の負荷に耐えるべく専用サーバーの設置が望まれるところである。 以上、理論面では、若干計画に達していない部分はあるものの、システム実装面では計画より進んでおり、全体ではほぼ計画通りの進捗状況といえる。
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Research Products
(1 results)