2003 Fiscal Year Annual Research Report
時間分割近似法によるFeynman経路積分の理論の構成
Project/Area Number |
15740094
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
熊ノ郷 直人 工学院大学, 工学部, 助教授 (40296778)
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Keywords | 経路積分 / Fourier積分作用素 / シュレディンガー方程式 / 振動積分 / 確率解析 / 偏微分方程式 / 量子力学 / 無限次元解析 |
Research Abstract |
時間分割近似法による経路空間上の解析学として一般的な汎関数に対するFeynman経路積分を数学的に定式化した。詳しく言えば、Feynman経路積分の時間分割近似法が広義一様収束するような一般的な汎関数の代数的なクラスを定義した。このクラスは、一点での値、Rieman-Stilejes積分、解析的演算、線積分など基本的な汎関数を含み、しかもAlgebraであるため、これらの基本的な汎関数の和や積を組み合わせて、このクラスに属する汎関数を自由に作ることができる。応用として、Feynman経路積分とRieman-Stilejes積分との順序交換定理、Feynman経路積分と解析的なlimitとの順序交換定理、摂動展開、準古典近似、さらに、Feynman経路積分において微分積分学の基本定理が成立することを証明した。 論文としては、「Feynman path integrals as analysis on path space by time slicing approximation」を雑誌「Bulletin des sciences mathematique, Vol.128 issue 3, April 2004, p.p.197-251」で発表した。 研究発表としては、7月17日に大阪大学の研究会「Pseudodifferential operators and related topics」、7月26日に東京理科大学神楽坂解析セミナー、8月4日に中央大学の研究会「線形作用素のスペクトル解析と偏微分方程式」、9月25日に日本数学会、10月14日に東京大学の火曜解析セミナー、12月20日に慶応大学の超局所解析セミナーで講演した。 学会活動としては、3月8日〜12日に京都大学数理解析研究所の国際ワークショップ「Microlocal Analysis and Asymptotic Analysis」で副研究代表者を務めた。
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Research Products
(1 results)