• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2003 Fiscal Year Annual Research Report

Sr_2RuO_4系のχcの観測

Research Project

Project/Area Number 15740207
Research InstitutionOchanomizu University

Principal Investigator

永田 貴志  お茶の水女子大学, 理学部, 助手 (40323860)

Keywords超伝導 / 磁性
Research Abstract

本研究の目的は、「スピン・トリプレット超伝導体であるSr_2RuO_4における磁気的性質に関して中性子散乱実験を通して調べ、その超伝導状態の理解を深める」ことである。
Sr_2RuO_4の超伝導では、強磁性的スピン揺らぎがクーパー対を形成させるものと期待され、事実、核磁気共鳴によりその証拠が示唆されている。その根拠は、RuO_2面内に磁場をかけた場合の磁化率が超伝導転移温度以下でも一定値をしめしたからである。しかしながら、それだけでは、完全にスピン・トリプレット超伝導であることを証明しておらず、さらなる実験として、RuO_2面に垂直に磁場をかけた場合での磁化がゼロにむかって減少することを確認しなければならない。以上の点を踏まえ、我々は、中性子散乱実験を主として実験を行った。具体的に平成15年度に行った研究は以下である。
[1]Sr_2Ru_4の単結晶試料の育成を行い、良質な単結晶試料を準備し、電気抵抗測定、X線回折等により試料の評価を行った。
[2]育成した単結晶試料を用いて、中性子非弾性散乱実験を行い、反強磁性スピン波の揺らぎに関して、温度、エネルギー依存性をこれまでよりもさらに詳細に調べた。特に、その異方性に関する実験を行った。この結果は、現在、P.R.Bに投稿中である。
[3]上記の反強磁性ゆらぎと超伝導転移との相関を調べるため、希釈冷凍機を利用した中性子散乱実験を行い、超伝導転移温度の上下で変化があるかどうかを観測した。
[4]q=0付近での強磁性ゆらぎの存在を検証することを目的に中性子非弾性散乱実験を行った。残念ながら、現時点までに、強磁性的なゆらぎの観測には成功していない。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] T.Nagata et al.: "Neutron scattering studies of the flux line lattice in ErNi_2B_2C"Journal of Magnetism and Magnetic Materials. (発表予定).

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi