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2004 Fiscal Year Annual Research Report

反応拡散系にみられる時空間フラクタル構造の解明

Research Project

Project/Area Number 15740240
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

早瀬 友美乃  九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (70303005)

Keywords反応拡散系 / パターン形成 / 時空間パターン / ノイズの影響 / 化学反応
Research Abstract

自然界に存在する系の多くは非平衡系であり、それらは常にノイズにさらされている。しかし、パターン形成を伴う非平衡系のノイズに対する影響はこれまでにあまり調べられていない。反応拡散系に見られる「時空フラクタル構造」の構造安定性を考える一環として、系にノイズをかける研究を行った。
1.時空間カオスのリエントラント転移
時空間カオスを示す反応拡散方程式にノイズを加える計算機実験を行った。結果、あるパラメタ領域において、ノイズ強度を上げていくと、時空間パターンが、一度、ノイズだけの状態になり、さらにノイズ強度をあげることにより、再び時空間パターンがあらわれるという、リエントラント転移がみられた。この結果は、ノイズは系を乱すだけではなく、非平衡系におけるパターン形成に重要な役割をはたしていることをしめしている。
2.金属表面上でのCO酸化反応
金属表面上で起こるCOの酸化反応におけるノイズの影響を、実験と理論両面からおこなっている。例えばイリジウム(111)表面上での酸化反応によって生成される二酸化炭素の量を測定する。その際、系の温度にノイズをくわえることによりどのような影響があるかを調べた。その結果、酸化反応のタイムスケールが数秒にもかかわらず、非常に長い(1日のオーダー)の緩和現象が観測された。この現象について、CO,Oの吸着、脱離、および、表面上での酸化反応、拡散を考慮した、反応拡散方程式を用いて解析をおこなった。その結果、界面の運動および核形成が、このような長時間の緩和現象を引き起こす要因であることが理論的にわかった。さらに、最近の実験により、実際の金属表面上における界面の運動が観測され、理論的な予想と一致をすることがわかった。

  • Research Products

    (3 results)

All 2004

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] Noise-induced re-entrant spatio-temporal intermittency2004

    • Author(s)
      Y.Hayase
    • Journal Title

      Europhys.Lett. 66

      Pages: 881-887

  • [Journal Article] Coexistence of stable particle and hole solutions for fixed parameter values in a simple reaction diffusion system2004

    • Author(s)
      Y.Hayase
    • Journal Title

      Phys.Rev.E 69

      Pages: 065201(R)

  • [Journal Article] Multiplicative Temperature Noise Applied to a Bistable Surface Reaction : Experiment and Theory2004

    • Author(s)
      S.Wehner
    • Journal Title

      J.Phys.Chem.B

      Pages: DOI:10.1021/jp0497155

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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