2004 Fiscal Year Annual Research Report
低次元可積分方程式の可積分高次元化法に関する基礎研究
Project/Area Number |
15740242
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
戸田 晃一 富山県立大学, 工学部, 講師 (20338198)
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Keywords | 可積分 / 非線形 / ラックス対 / 高次元 / 非可換空間 / 超対称性 / 厳密解 / パンルベ性 |
Research Abstract |
Lax対とは,現在までに知られている多くの可積分方程式に付随している線形の微分演算子の対である。スカラー型と行列型とが存在しており,私が提唱しているスカラー型ラックス対の可積分高次元化法(Lax-pair Generating Technique)の有効性を検証することが本研究課題の主目的である。 昨年度Lax-pair Generating Techniqueを用いて,Burgers, KdV, KP方程式などのスカラー場の可積分方程式を非可換空間へ拡張する研究を行い,さまざまな既知の可積分系の非可換空間上への拡張や非可換空間でのWard予想を提唱した。(非可換空間上の可積分方程式の構成にLax-pair Generating Technique)は非常に有効であることが検証された。)今年度は,昨年度の研究成果の一つである,非可換Burgers階層に超対称性を課した場合について,その場の理論的構造に焦点を当てた考察を進めた。(次年度は引き続きこの階層の代数構造を解明したい。) 円筒KdV方程式やErnst方程式などは非圧縮・粘性流体,弾性体の力学,プラズマ現象や場の理論の数学モデルである。これらは係数が独立変数に依存する(非自励な)非線形偏微分方程式である。現在知られている非自励な非線形偏微分方程式は,その多くは可積分性など期待できなかった。(高次元の場合の研究を見うけることは出来ない。)昨年度本研究課題の一環として,パンルベ判定法及びLax-pair Generating Techniqueを用いることで,複数個の理工学の様々な分野に応用できる可能性のある非自励な高次元非線形偏微分方程式を構成することに成功した。現在,それの厳密解の詳細な性質を調べることで背後にある数理構造の解明を進め,一般的な数理構造を明らかすることを試みている。本研究は新しい方程式の導出や未知の現象の予言を目標としているが,これは次年度に引き続き研究を進める。
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Research Products
(4 results)