2004 Fiscal Year Annual Research Report
下部マントル条件下での高圧相のレオロジー特性に関する実験的研究
Project/Area Number |
15740276
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
山崎 大輔 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 助手 (90346693)
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Keywords | レオロジー / 高圧 / ペロブスカイト / マグネシオヴスタイト |
Research Abstract |
本研究課題の最大の焦点は、高圧相のレオロジー特性の研究であり、下部マントル条件下で主要構成鉱物であるペロブスカイトとマグネシオヴスタイトのレオロジー特性を明らかにすることである。レオロジー実験には2つのアプローチがあり、一つは変形実験であり、もう一つは静的な実験である。後者に関しては、例えば、「粒成長」などがテーマに挙げられ、下部マントルよりやや浅い条件であるが、21GPaでの粒成長実験を行い、この結果は現在論文投稿中である。一方、前者に関しては、すなわち、マルチアンビル型高圧発生装置を用いて変形実験を行うことである。マルチアンビル装置を用いての変形実験は、定常的な変形を行うことは不可能であり応力状態のその場観察も困難である。そこで、数種類の試料を同時に同条件で変形させて、相対的な変形量を見積もり方法を用いる。そのために、現在までにこれらの変形実験に用いる出発物質となる多結晶体の合成を行ってきている。とくに、物質は変形に際して「粒径」が重要な要因となるので粒径を考慮した出発物質の合成が必要となる。また、前述した数種類の試料とは、下部マントルの主要構成鉱物の(Mg,Fe)SiO3ペロブスカイトとマグネシオヴスタイト、さらにこれら2相の混合相の計3種類であり、今後、これらを用いた変形実験を行っていく予定である。
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