2003 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー銃による隕石物質ユゴニオ状態方程式データの取得
Project/Area Number |
15740280
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
門野 敏彦 独立行政法人海洋研究開発機構, 固体地球統合フロンティア研究システム, 技術研究員 (60359198)
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Keywords | 高速度衝突 / 隕石 / ユゴニオ状態方程式 / 高出力レーザー |
Research Abstract |
今年度はまず15Jレーザーを使って飛翔体の加速技術の開発を行った.飛翔体は厚さ50および100μmのアルミニウムシートで,ガラス板に貼り付けてある.レーザーはガラス側から照射され,接着剤が蒸発しアルミシートを加速する.飛翔体の速度はステップ付きのガラスターゲットにより測定する.照射するレーザーのエネルギーを変えて得られた飛翔体速度は,エネルギー1J以上で〜1-2km/sの速度であった.ただし,レーザーエネルギーが2-3Jよりも増加すると,飛翔体を貼付したガラスの中でブレークダウンが起こり,そこでエネルギーが消費され,飛翔体の加速に有効に使われていないと考えられる.したがって〜2-3J以上のレーザーエネルギーの場合にはガラスに貼付する方法は使えない.ガラスよりも1気圧の空気の方がブレークダウンに対する閾値は低いので,ガラスなしの場合は真空中で照射しなければならない.現在真空チェンバーなどをそろえ,既にこの実験に取りかかっている. さらに上記の飛翔体を使ってユゴニオ状態方程式の計測システムを構築した.今回構築した測定システムでは,試料中の衝撃波の速度と飛翔体の速度(すなわち衝突速度)を同時に測定する.これらの量から試料中の圧力と粒子速度はインピーダンスマッチング法により計算される.このシステムを用い,状態方程式が既知の物質(今回はアルミニウム)を試料として,状態方程式データを取得した結果,従来のデータと矛盾のないデータが得られた.ただし,全般的にまだ誤差が大きい.これは今後ストリークカメラの撮影速度を速くする,試料厚さの測定精度を上げる,などの工夫をすることにより小さくできると考えている.
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