2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15740283
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小高 正嗣 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60344462)
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Keywords | 火星大気 / 鉛直対流 / 湿潤対流 / 数値モデル開発 / 非静力学モデル |
Research Abstract |
今年度は昨年度に引続き準圧縮方程式系に基づく対流数値モデルの開発と,大気主成分の凝結を考慮した対流モデル基礎方程式の検討を行った. 昨年度開発を行った対流数値モデルはプログラム全体の構造とソースコードの可読性についての検討が不十分だったため,新たな物理過程をモデルに導入する労力が増大し,モデル全体の開発効率が低下してしまった.そこでプログラム全体の構造とソースコード書法の見直しを行い,対流数値モデルソースコードの全面的な書き換えを行った.可読性のよいソースコードとするため,変数配列とそれに対する微分平均演算関数をSPMODEL(Takehiro et al., 2004, http://www.gfd-dennou.org/arch/spmodel/)における方法を参考に作成した.これにより対流数値モデルの開発効率を向上させることができた.現在,乾燥大気対流を計算するためのモジュールが完成し,予備的な計算に着手しつつある.今後はこの数値モデルに,大気放射モデル,大気主成分の凝結過程を導入し,火星大気における湿潤対流の計算を行う.開発したモデルと関連文書はhttp://www.gfd-dennou.org/arch/deepconv以下に公開されている. 数値対流モデルソースコードの全面的書き換えと同時に,大気主成分の凝結を考慮した対流モデル基礎方程式の検討を行った.これについては神戸大学COE研究員のAnthony Toigo博士と意見交換を行い,大気主成分凝結過程の導入に際しToigo博士が使用している非静力学モデルWRF(http://www.wrf-model.org/)における定式化と離散化の方法が活用できることがわかった.
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