2004 Fiscal Year Annual Research Report
水素を含む下部マントルペロブスカイト相の安定性と電気伝導性に関する構造科学的研究
Project/Area Number |
15740317
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
中塚 晃彦 山口大学, 工学部, 助手 (80294651)
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Keywords | perovskite / 高圧実験 / 下部マントル / 単結晶 / X線構造解析 |
Research Abstract |
本研究課題は、"水"を含むAl含有Mg-perovskiteの安定性と電気伝導機構を構造科学的な観点から解明し、Al含有Mg-perovskite中の"水"が下部マントルにおける電気伝導・ダイナミックスに果たす役割を明らかにすることを目的とする。昨年度、H_2Oの飽和条件下における下部マントルの安定相を調べるために、MgO-SiO_2-Al_2O_3-H_2O系の高圧実験を行った結果、perovskite相は生成せず、生成物の多くはphase Dであったことを報告した。今年度は、perovskite相の安定領域を探索するために、同様の高圧実験を行った。EPMAおよびマイクロフォーカスX線回折装置による生成物の相同定の結果、H_2Oの飽和条件下において、27GPaの圧力の下,少なくとも1400℃以上の温度では、perovskite相は生成しないごとが分った。今後、さらに高圧実験を続け、H_2Oの飽和条件下におけるperovskite相とphase Dの安定領域の詳細を調べていく予定である。さらに、perovskite相の安定領域が確定できれば、X線構造解析用のperovskite単結晶の育成を行い、その含有水素量と電気伝導性、さらに伝導パスの解明を予定である。
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Research Products
(5 results)