2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15750073
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 靖典 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30271646)
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Keywords | 分子内付加反応 / アリルホウ素化反応 / ドミノアリル化反応 / ルイス酸触媒 / ロジウム触媒付加反応 / 触媒的二重結合異性化反応 / シス選択的ヒドロホウ素化反応 / カップリング反応 |
Research Abstract |
これまでケイ素、スズを用いた環状化合物の合成は多数報告例があるがホウ素を用いた環化反応においてはその原料となるホウ素化物の合成が困難であったためにその例は少ない。本研究課題は、クロスカップリング反応、アリルホウ素化反応、ロジウム触媒による1,4-及び1,2-付加反応など、ホウ素化合物の反応の特性を生かした環状化合物の合成法の開発を目的としている。 1)アリルホウ素化合物を用いた環化反応の開発 アリルホウ素化反応はカルボニル化合物と反応して容易にホモアリルアルコールを立体選択的に与えるが環化反応に適用した例は以外と少ない。そこで、分子内にカルボニル基を有するアリル型ホウ素化合物をヒドロホウ素化/触媒的二重結合異性化を用いて誘導し環化反応を試みた、結果、6,7,8員環エーテルの立体選択的合成に成功した。また、γ-ボリルアリルシランのロジウム触媒によるエノンへの1,4付加/アリルシランの分子内カルボニル基への付加環化により、これまで報告例のないシクロブタノール類の立体選択的合成を達成した。 2)分子内にカルボニル基を有するアルケニルホウ素化合物の合成と分子内環化 前年度開発した多官能基化された末端アルキンへのロジウム触媒によるシス選択的ヒドロホウ素化反応、パラジウム触媒によるハロゲン化アルケニルとジホウ素化合物のカップリング反応により、分子内環化を指向した種々のカルボニル基を有するアルケニルホウ素化合物の合成を試みた。さらに、環化反応での触媒の探索、溶媒、塩基等の添加剤の効果などについても引き続き調査し、光学活性ホスフィン配位子による不斉合成へ展開した。 触媒的ヒドロホウ素化、カチオン性パラジウムによる有機ボロン酸のマイケル反応などの素反応についても調査した。
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Research Products
(3 results)