2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15750092
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
石川 彰彦 岡山大学, 教育学部, 助教授 (10263617)
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Keywords | 抗癌剤 / 抗アルツハイマー / 全合成 / Epothilone / Galanthamine |
Research Abstract |
医薬品を中心とした機能性物質の創出等、有機合成技術の社会への貢献が重要視されている。中でも、製造プロセスにおける省資源、環境保全、経済性の追求などを含めた、プロセス化学の水準の向上は最も重要な課題の一つである。本研究の目的は、効率的な連続反応系を開発し、それらを高度に活用することにより、複雑な分子構造へのアプローチを容易に、プロセス化学の発展と体系化へ貢献することにある。本年度成果を以下に挙げる。 (1)立体選択的共役エンイン合成を応用することにより新規抗癌剤Epothilone Aの全合成を達成した。この合成ルートは、単純な結合形成反応、及び極低温を必要としない反応条件(全行程が0℃〜室温)に特長があるが、今後更なる効率化についても検討する。 (2)連続的求核反応を用いた置換シクロヘキサンジオン合成生理活性物質合成等への展開例として抗アルツハイマー薬Galanthamineの基本骨格構築へ応用を検討した結果、その全合成に成功した。また中間体Dioneの芳香族化を利用し、医薬品中間体として重要な置換ビアリルの一般的合成法の開発についても検討した。いずれもグラムスケールでの合成は容易であった。 (3)アンモニウムヒドロキシドを塩基触媒としたカルボニル化合物のアルキニル化反応、ニトロネートの新規発生法の開発とその炭素-炭素結合生成反応等、幾つかの効率的な合成プロセスを開発した。また、この方法論を応用することにより、抗HIV剤Cyclophellitolの全合成を達成した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 石川彰彦, 水田智弘, 萩原久美子, 相川利昭, 工藤孝幸, 斎藤清機: "Catalytic Alkynylation of Ketones and Aldehydes using Quaternary Ammonium Hydroxide Bases"The Journal of Organic Chemistry. 68巻. 3702-3705 (2003)
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[Publications] 石川彰彦, 相川利昭, 森由美子, 斎藤清機: "Lewis Acid-Catalyzed Nucleophilic Substitutions of with Propargylic and Allylic Silyl Ethers with Enol Silyl Ethers"Organic Letters. 5巻. 51-54 (2003)
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[Publications] 工藤孝幸, 石川彰彦, 清水良浩, 斎藤清機: "Intramolecular Cycloaddition Reactions of Silyl Nitronate Tethered to Vinylsilyl Group : 2-Nitroalkanols as Precursors for Amino Polyols"Organic Letters. 5巻. 3875-3878 (2003)
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[Publications] 石川彰彦, 工藤孝幸, 清水良浩, 斎藤清機: "Conversion of D-Glucose to Cyclitol with hydroxymethyl Substituent via Intramolecular Silyl Nitronate Cycloaddition Reaction : Application to Total Synthesis of (+)-Cyclophellitol"Organic Letters. 5巻. 3879-3882 (2003)
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[Publications] 石川彰彦, 工藤孝幸, 斎藤清機: "ヒドロキシルアミン誘導体の潜在的官能基性の探索と新規合成プロセスの開発"有機合成化学協会誌. 61巻. 1186-1194 (2003)