2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15750104
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 幸三 京都大学, 工学研究科, 助手 (90273474)
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Keywords | 両親媒性 / ブロックコポリマー / フッ素ポリマー / ミセル / リビング重合 / アニオン重合 / 親フッ素性 / 微粒子 |
Research Abstract |
ペンタフルオロスチレン(PFS)とp-(1-メチルシラシクロブチル)スチレン(SBS)の9/1混合物をモノマーとしてニトロキシ制御ラジカル重合を行い、さらに、ネオペンチルスチレンスルホン酸(SSPen)を重合させることで、架橋可能なジブロックコポリマー(PFS_<0.9>-co-SBS_<0.1>)_<123>-b-SSPen_<44>を合成した。各セグメントの重合度はポリスチレン換算のGPC測定により、PFSとSBSの組成比は^1H-NMR測定により決定した。このポリマーは、アセトニトリル中で(PFS_<0.9>-co-SBS_<0.1>)_<123>セグメントをコアとするミセルを形成した。このミセル溶液に白金系触媒を作用させたところ、ミセルコア内でSBSの開環重合が進行し、架橋ミセルCCL(PFS_<0.9>-co-SBS_<0.1>)_<123>-b-SSPen_<44>が得られた。ここにヨウ化トリメチルシリルを作用させ、塩酸で処理し水酸化ナトリウム水溶液で中和することでスルホン酸エステルを加水分解してSSPenセグメントをスチレンスルホン酸ナトリウム(SSNa)セグメントに変換し加水分解架橋ミセルCCL-(PFS_<0.9>-co-SBS_<0.1>)_<123>-b-SSNa_<44>を得た。スルホン酸エステルの加水分解の進行はIRにより確認した。加水分解架橋ミセルは、水に対して可溶であった。ブロックコポリマーミセル、架橋ミセル、加水分解架橋ミセルの粒径を動的光散乱により評価したところ、それぞれ、116nm、122nm、164nmと求まった。さらに、CCL-(PFS_<0.9>-co-SBS_<0.1>)_<123>-b-SSNa_<44>の水溶液をガラス基板上で乾燥させて原子間力顕微鏡により観察したところ、直径150nm程度の球状粒子が多数確認できた。以上のように、本研究により含フッ素ポリマーでできた水溶性超微粒子を合成する手法を確立することができた。
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Research Products
(5 results)