2005 Fiscal Year Annual Research Report
ロタキサンを用いた分子の整列化と配列化:自己複製人工DNAへの展開
Project/Area Number |
15750116
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
徳永 雄次 福井大学, 工学部, 助教授 (80250801)
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Keywords | 分子機械 / 自己組織化 / 水素結合 / ナノマシーン / 分子認識 / ロタキサン |
Research Abstract |
効率的なロタキサン合成法の開発:2級アンモニウムとジベンゾ24クラウン8(DB24C8)との間に働く水素結合を用い、擬ロタキサンを形成し、その末端封鎖によるロタキサン合成を以下の示す2法確立した。両法ともロタサキン軸主鎖に異なる置換基を同一の方法論で導入できる点が利点である。 1.アセチレン-コバルトクラスター形成による合成法:末端にアセチレン部を持つ2級アンモニウム軸分子と24クラウン8(DB24C8)からin situに擬ロタキサンを形成し、さらにジコバルトオクタカルボニルを作用し、ロタキサンの合成を達成した。本法は1置換アセチレンにおいて高収率で目的物を生成し、また立体的に混み入った2置換アセチレンにおいても比較的高い収率で目的物を与えた。 2.Ru触媒を用いたプロパルギルアルコールからのロタキサン合成:上記同様に、末端にプロパルギルアルコール部を持つ2級アンモニウム軸分子に、DB24C8存在下Ru触媒と種々の求核剤を作用し、ロタキサン合成に成功した。求核剤としては、アニリン、アミド、スルフォナミド、ケトン等価体等を用い、いずれの場合も高い収率でロタキサンを与えた。 オリゴロタキサン合成:我々が以前に開発したエステル化によるロタキサン合成を用いて、オリゴロタサキンの合成を検討したものの目的物の合成は達成できなかった。しかしながら、上記方法のうち、Ru触媒を用いたロタキサン合成について検討した。その結果、[3]ロタキサンの合成を達成し、また、液性変化による環部位の選択的な固定化にも成功した。 圧力によるロタキサン形成:圧力変化に伴うロタキサンの形成速度について検討した。その結果、圧力上昇に応じロタキサン形成速度の上昇が観測された。また圧力と反応速度の相関より、遷移状態のおける体積変化(活性化体積)を算出した。
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Research Products
(6 results)