2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15750125
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
栄長 泰明 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00322066)
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Keywords | 磁性材料 / 光機能性材料 / スイッチング材料 / 分子集合体 / 逆ミセル / LB膜 / プルシアンブルー |
Research Abstract |
光照射により磁気特性を制御できる機能をもつ材料開発をめざし、「分子集合体を利用した光磁性制御」という新規な手法を提案し、これによって新規な機能性材料を作製するべく研究を展開してきた。 今年度は、特に分子集合体として逆ミセルに注目し、ナノスケールで精密制御されたプルシアンブルーナノ微粒子を作製した。本研究では、特にアゾ化合物を含む両親媒性化合物を合成し、これにより逆ミセルを作製、内部に磁性材料としてプルシアンブルー磁性体を複合することに成功した。基板上固体状態においても可逆な光異性化を示したほか、この系においても光により磁性を可逆にスイッチングすることに成功した。また、プルシアンブルーの電荷移動吸収帯の光変化をモニターすることにより、静電的な相互作用の変化がプルシアンブルー磁性体の磁化に影響を与えていることなど、メカニズムについても多くの知見を得た。 また、分子集合体としてLB膜にも着目し、粘土鉱物を用いた磁性薄膜の作製も試みた。昨年度と異なり、磁性体そのものが光応答性のある「コバルト-鉄シアノ錯体」を用いた新規な系の作製にも成功した。光で磁化の制御に成功しただけでなく、光により容易に磁化される方向が存在するなど、異方性も観測された。
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Research Products
(6 results)