2005 Fiscal Year Annual Research Report
新規発光性ナノ粒子および粒子のパターン構造作製による光機能材料の開発
Project/Area Number |
15750128
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
玉木 浩一 独立行政法人理化学研究所, 散逸階層構造研究チーム, 研究員 (50333323)
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Keywords | 微粒子 / 自己組織化 / 発光材料 / 希土類イオン |
Research Abstract |
本年度の主要成果を以下に記す. 1.昨年度は,蜂の巣状に空孔が二次元配列した構造の有機薄膜(以下「ハニカムフィルム」)の空孔に,ナノ粒子が導入されて集積した構造体(ハニカムフィルム・ナノ粒子複合化構造体,以下「複合化構造体」)の大面積作製法を見いだした.本年度はこの製法を活用して,種々の複合化構造体作製を行った.ハニカムフィルムの材料を各種検討することで,ハニカムフィルムの膜厚を容易に制御できた.この膜厚制御したフィルムを用いることで,ハニカム空孔内に形成されたナノ粒子の集積構造の深さ方向の積層数,言い換えればハニカム空孔内に導入されたナノ粒子数の制御がさらに容易になった.集積構造のナノ粒子の積層は一層からでも可能である.一層で導入して集積したナノ粒子同士を熱等で融着させることで,ハニカム空孔内で形成されたナノ粒子の集積構造を反映した異方形状微粒子を得た.非球形粒子を制御して作製することは従来困難であるが,本方法は空孔径・膜厚・ナノ粒子径を適宜組み合わせ,自己組織化的手法を用いることで,非球形粒子を制御して作製できることを示したものである.すなわち,異なった機能を有するナノ粒子を結合させることで新たな機能の発現が可能であることを示したものである.なお本研究結果は,近日中に論文にまとめて投稿する方針である. 2.マイクロメーター以上でテルビウム・ユウロピウム・サマリウムを含む高発光性ポリスチレン単分散性微粒子の作製には既に成功し,本年度論文にて報告できていた.さらに本年度は,よりサイズが小さくかつ高発光性のナノ粒子の作製を検討した.これまでの作製法を一部改良することで,平均粒径が200-300nmにまで小さくなった高発光性ポリスチレンナノ粒子を得ることができた.なお本研究結果は,近日中に論文にまとめて投稿する方針である.
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Research Products
(1 results)