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2004 Fiscal Year Annual Research Report

大規模線形方程式ソルバーを高速化する前処理手法の開発とその応用

Research Project

Project/Area Number 15760049
Research InstitutionGifu Shotoku Gakuen University

Principal Investigator

阿部 邦美  岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 助教授 (10311086)

Keywords線形方程式 / Krylov部分空間解法 / 一般化共役残差法 / 特異 / 最小二乗問題
Research Abstract

昨年度の本研究課題では,線形方程式Ax=bを高速に解くために,Krylov空間法の反復過程(外部反復と呼ぶ)でA^<-1>vの近似を求める前処理法を提案した.そして,外部反復に様々なKrylov空間法を適用して,どのような解法を用いると効果的であるかを調べた.その結果,一般化共役残差法系統の解法を外部反復に用いると有効であることがわかった.そこで,本年度は一般化共役残差法に着目して研究を行った.
特異な正方行列を係数に持つ線形方程式に一般化共役残差法を適用することを考える.このとき,解が存在しない可能性があるので,代わりに最小二乗問題min‖b-Ax‖2を解くことになる.すると,最小二乗問題の解に対する残差は常に一意に決まる.ここでは,その残差を最小残差と呼ぶことにする.特異な行列の場合,一般化共役残差法の残差は最小残差ノルムに収束することが数学的に保証されている一方で,実際の有限桁演算においては最小残差ノルムに収束した後に,丸め誤差の影響によって最小残差ノルム以下になるという現象が起こる.すなわち,実際の計算結果は理論と矛盾する.しかし,有限桁演算で計算したときの収束振舞いと理論的な収束性とが合致するようなアルゴリズムは開発されていなかった.そこで,本年度は,従来の一般化共役残差法を改良することによって新たなアルゴリズムを提案した.その解法は,一般化共役残差法と数学的に同値であるが,新たな漸化式の係数,および補助ベクトルを定義するため,異なったアルゴリズムとなる.また,提案したアルゴリズムと従来の一般化共役残差法の反復一回当たりの計算量は同じである.さらに,特異な行列に対する数値実験では,従来の一般化共役残差法の残差が理論と矛盾する収束振舞いであるのに対し,提案するアルゴリズムの残差は理論通りに収束することを示した.

  • Research Products

    (1 results)

All 2004

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] A Variant of the Orthomin(2) Method for Singular Linear Systems2004

    • Author(s)
      Kuniyoshi ABE, Shao-Liang ZHANG
    • Journal Title

      Numerical Algorithms 36・3

      Pages: 189-202

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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