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2004 Fiscal Year Annual Research Report

振り子型自励振動子群に発生する自己同期現象のメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 15760155
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

盆子原 康博  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10294886)

Keywords非線形振動 / 自励振動 / 安定性 / カオス / 概周期振動 / 自己同期現象 / シューティング法
Research Abstract

本年度は,昨年度に引き続いて,振り子状の台に2台のメトロノーム(自励振動子)が固定された全体結合振動子系に発生する自己同期現象について実験と解析の両面から検討を行った.まず,両振動子の固定台上での自励振動数(非線形固有振動数)と台の固有振動数との大小関係が自己同期解の存在領域に与える影響について調べた.その結果,振動子間の位相差が同位相となる安定同期解は同期振動数が台の固有振動数よりも大きい領域に存在し,位相差が逆位相となる安定同期解は同期振動数が台の固有振動数よりも小さい領域に存在した.また,どちらの解も同期振動数が振動子の非線形固有振動数の平均値に近い値となり,台の固有振動数に近いほど解の存在領域が広く現れた.これは,台の共振点付近では振動子間の相互作用の影響が大きくなり同期が起こりやすくなるためであり,発生する同期パターンも共振点前後の振動モードに依存していると考えられる.
次に,局所結合振動子系のモデルとして,DCモータによって回転するおもりを搭載した二つのブロック(質点)をばねで連結した実験装置を製作した.この装置では,モータに印加する電圧に応じて両モータが同期回転する現象が発生する.全体結合振動子系の場合と同様に,両モータの回転数と質点ばね系の固有振動数との大小関係が自己同期解の存在領域に与える影響について調べた,その結果,モータ間の位相差が同位相となる安定同期解は同期振動数が質点ばね系の固有振動数よりも大きい領域に存在し,位相差が逆位相となる安定同期解は同期振動数が質点ばね系の固有振動数よりも小さい領域に存在した.このように,安定同期解の存在領域や同期パターンに系のモード特性が関与している点は2つのモデルで共通しており,自己同期現象の本質の一つであるといえる.

  • Research Products

    (5 results)

All 2004

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] 伝達剛性係数法による閉ループ系の振動解析2004

    • Author(s)
      盆子原康博, 近藤孝広, 綾部隆
    • Journal Title

      日本機械学会論文集(C編) 70巻696号

      Pages: 2203-2210

  • [Journal Article] 配管系の振動低減に関する研究(第一報 配管系の振動特性)2004

    • Author(s)
      白木秀児, 田辺恵一, 盆子原康博, 近藤孝広
    • Journal Title

      新菱冷熱中央研究所報 11

      Pages: 1-10

  • [Journal Article] グラフ理論を援用した伝達剛性係数法による骨組構造物の強制振動解析2004

    • Author(s)
      盆子原康博, 近藤孝広, 綾部隆, 崔銘秀
    • Journal Title

      日本機械学会 機械力学・計測制御部門講演論文集 04-5(CDROM)

  • [Journal Article] 自己同期現象を利用した推進装置(推進性能の実験的検討)2004

    • Author(s)
      山長雄亮, 久保洋一, 綾部隆, 近藤孝広, 盆子原康博, 森博輝
    • Journal Title

      日本機械学会 機械力学・計測制御部門講演論文集 04-5(CDROM)

  • [Journal Article] 振り子型振動子群の自己同期現象(実験による検証)2004

    • Author(s)
      森博輝, 近藤孝広, 盆子原康博
    • Journal Title

      日本機械学会 機械力学・計測制御部門講演論文集 04-5(CDROM)

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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