2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760165
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐川 貢一 弘前大学, 理工学部, 助教授 (30272016)
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Keywords | 歩行 / 消費カロリー / 実時間推定 / 加速度 / 速度 / 酸素摂取量 / 歩数計 / 実験 |
Research Abstract |
歩行運動の消費カロリーは、歩数計やカロリーカウンタによって計測するのが一般的である。しかし、これらの装置は平地歩行でのみ有効であり、数倍のカロリーを消費する階段昇りや早足の場合には正しい消費カロリーは計測できない。そこで本研究では、身体装着型のセンサによって平地歩行及び階段昇降時の2次元歩行速度を無拘束計測する方法を開発する。また、推定した歩行速度から消費カロリーを求める近似式の導出を試みる。最後に、3次元歩行時の消費カロリーをリアルタイムで表示する新型3次元歩数計を試作する。 平成17年度では、酸素負債量を含むエネルギ消費量を推定する伝達関数の導出に必要な指標を調査した。エネルギ需要量が一定の運動に対する酸素摂取動態の解析により、求める伝達関数が一次遅れ要素で表すことが可能であることを確認した。また、携帯型呼気ガス分析装置を用いて様々な条件で歩行運動した際のエネルギ消費量と歩行速度の計測実験を行い、エネルギ需要量と歩行速度を関連付けるモデルを作成した。さらに、作成したモデルを実装した3次元歩数計を用いて,歩行運動時のエネルギ消費量を実時間で推定する実験を行った。実験では同時に,携帯型呼気ガス分析装置を利用して酸素摂取量の計測も行い、推定精度を検証した。その結果、各運動及び歩行速度の変化に対応した推定と、酸素負債量を含むエネルギ消費量の推定が良好に行われていることを確認した。しかし、階段降り運動に対しては、実際のエネルギ消費量よりも低い推定が行われていた。この原因として、3次元歩数計による下方向移動距離の推定量が小さいため、エネルギ消費量モデルの入力である2次元歩行速度が小さく得られていることがあげられる。したがって、3次元歩数計の上下方向推定精度の改善が今後の課題である。
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Research Products
(4 results)