2004 Fiscal Year Annual Research Report
平面対象物の単眼視追跡による全自由度運動計測に関する研究
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15760174
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
永井 伊作 岡山大学, 工学部, 助手 (80294437)
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Keywords | 画像追跡 / 移動ロボット / 視覚装置 / 運動計測 / 路面画像 / クローラ型走行車 / 電子回路 / 走行制御 |
Research Abstract |
本年度の研究目標は画像追跡手法を専用回路化し実時間処理できる装置を開発すること,および開発した視覚装置を移動ロボットの自己位置計測装置として応用し計測精度の評価を行うことである.本年度は主な成果は以下の3点である. 1.ロボットへ搭載できる小型回路の開発 提案する路面視覚追跡法を実装する視覚装置を移動ロボットへ搭載する場合,回路の小型化が必要となる.開発した視覚装置は,計算量の増加にともなうデバイス規模および基板寸法の肥大化を抑えるため,FPGAデバイスCycloneを用いて,大きさ110mm×90mmに抑えることができた.これによって小型移動ロボットへの搭載が可能となった. 2.動き予測手法の追加による移動ロボットへの応用 計算量の増加無しに高速移動へ対応する手法を考案した.これは,加速度に制限を設け,現在の移動速度から次の移動場所の予測を行い,その周辺を探索することによって現在の数倍程度速い移動速度に対応できる.これによって対象とする移動ロボットの運動計測が可能となった.開発した視覚装置を搭載するに適したクローラ車輪をもつ小型移動ロボットを新たに設計開発し,路面追跡による車輪すべりの影響を受けない時空間的に高精度な走行制御が行えた. 3.原点画像を用いた位置修正 本手法では,実際の位置と画像追跡による計測値の間に誤差が生じる.この誤差の累積を抑えるため,経路をロボットが繰り返し走行する場合を想定し,初期位置に戻ってくるごとに一周の間に生じた累積誤差を計測し,経路から大きく外れずに走行させる手法を考案した.研究成果では原点画像を用いた位置修正の方法,クローラ型移動ロボットと視覚装置および実験結果について述べた.この手法によって一周分の累積誤差以下に抑えられることが確認された.このことは他のセンサを追加せずにカメラだけで累積誤差が修正できる点で,実用性の観点から大きな意義がある.
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Research Products
(4 results)