2005 Fiscal Year Annual Research Report
圧電素子のオンオフ制御を用いた3自由度ミニチュアロボットの動作解析
Project/Area Number |
15760185
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
鳥井 昭宏 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (70267889)
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Keywords | ミニチュアロボット / 圧電素子 / オンオフ制御 / 3自由度 / 回転変位 / 直線変位 |
Research Abstract |
本研究の目的は、積層型圧電素子を正三角形状に組み合わせたミニチュアロボットの動作原理を解明することにある。このミニチュアロボットは圧電素子の伸縮により生じる振動や、静摩擦力と動摩擦力の差によって、直進変位と回転変位を行うと考えられている。圧電素子への制御波形は、基本的にはオンオフ波形の方形波とするが、圧電素子の伸縮がミニチュアロボットの機構に与える影響を検討するために、基本波成分である正弦波も与えた。 最初に、三相正弦波を圧電素子に与えたときの回転情況を観察し、回転を行う周波数と回転を行わない周波数を求め、回転を行う場合の制御周波数と回転速度の関係を明らかにした。次にロボットを支える3個の足の動作を計測した。回転を行う場合にはそれぞれの足が楕円軌跡を描いたが、回転を行わない場合には単純な往復運動になっていることを明らかにした。そこで、圧電素子への印加電圧を制御し、楕円軌跡が得られる印加電圧とした。また接着剤を用いて接続した圧電素子の接合部分を調整した。これにより、足の軌跡を楕円にすることができた。制御信号の位相を変更し、回転方向を時計回り・反時計回りと変更させたときは、足の描く楕円軌跡の回転方向が逆転した。 正弦波の実験結果を踏まえて方形波を用いた実験を行った。実験では3相の方形波であるが、同時に2個の圧電素子を伸縮させない波形とし、一周期は6ステップによって構成される。ロボットの各足の変位を計測したところ時計回りと反時計回りの六角形を描いた。六角形の長軸の傾きと圧電素子の伸縮のタイミングの関係を求めたが、現在のところ、長軸の傾きと回転方向・制御周波数に明確な因果関係が見られていない。今後、圧電素子の伸縮により生じる各足の瞬間的な移動方向と、ミニチュアロボットの回転動作の関係を明らかにする。
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Research Products
(1 results)