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2005 Fiscal Year Annual Research Report

強磁場化学気相法を用いたYBCO膜の組織制御による臨界電流密度特性の研究

Research Project

Project/Area Number 15760213
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

淡路 智  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10222770)

Keywords酸化物高温超伝導体 / 化学気相法 / 配向性 / 強磁場 / 臨界電流密度
Research Abstract

本プロジェクトの最終年度にあたる平成17年度は,それまでの成果をふまえて,Coated Conductorの基板として用いられている一つであるISD(Inclined Substrate Deposition)法で作製されたMgO基板を用いて,強磁場中CVDでYBCO膜の作製を行い,その組織,配向性,超伝導特性の評価結果について示した.MgO基板では,成膜中における磁場の印加によって,面内配向性,臨界温度,不可逆磁場,臨界電流密度の向上が見られることが分かった.さらに,詳細な輸送特性を評価した結果,B//c方向に優位に働くc軸相関ピンが存在し,ゼロ磁場中で作製した膜においては,これまでに観測されたことのない,2つのc軸相関ピンが働いているpinned vortex liquid相が存在することが分かった.同じ条件で,磁場中で作製した膜では,そのうち高温にある相が消滅し,低温ではc軸相関ピンの向上が見られた.これは磁場によって,一方のc軸相関ピンが抑制され,もう片方が強調されることを示唆しており,粒界,双晶,さらにはc軸方向に揃った欠陥などが存在していると考えられる.また,ある条件で作製した試料では,これまでに報告されたどのRE123よりも高い不可逆磁場相が存在している兆候を見出した.その値は77.3K,B//cで19Tを超えると予想される.また,ISD-MgO基板では,c軸配向粒と25°傾角粒が混在した組織の膜が得られた.成膜中で磁場を印加するとc軸配向粒の結晶性は向上するが,25°傾角粒は劣化することが分かった.これらの結果から,現在,世界的に開発競争が繰り広げられているCoated conductorの特性が大幅に向上できる可能性を示したとともに,c軸相関ピンのメカニズムについての新たな知見が得られた.

  • Research Products

    (1 results)

All 2006

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Transport Properties for YBCO Films Prepared by In-field CVD Process2006

    • Author(s)
      S.Awaji
    • Journal Title

      AIP Conference Proceedings series (In press)

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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