2003 Fiscal Year Annual Research Report
光WDMネットワークにおける光素子数を削減する高信頼光パス構成法
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15760263
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
戸出 英樹 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (20243181)
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Keywords | Waveband / 光ネットワーク / Wavelength Assignment / GMPLS / ルーチング / 高信頼性 / 光マルチキャスト / 波長群 |
Research Abstract |
将来のネットワーク像を模索するとき,性能面のブレークスルーを得るためには,光ベースのネットワーク,特に,波長多重技術を積極的に導入することが望ましい.本研究では,高速大容量な光波長多重ネットワークをベースとして,低コスト,高信頼性,高品質,多機能なネットワークアーキテクチャを構築することを研究の最終目的とし、平成15年度は以下の研究課題に取り組み所期の成果を挙げることができた。以下に、研究項目と成果を記述する。 ・効率およびロバスト性を有するBundle化Policyの確立。 波長群パスを前提とする波長群ルーチング方式を提案し、波長群パスに対する連続波長の割当てアルゴリズムを新たに提案した。本アルゴリズムは、同一対地間のパスを一括してBundle化する(End-to-End Grouping)のみならず、部分的な経路に対し、波長群パスをさらに複数個束ねることによるBundle化(Shared Link Grouping)を適用することにより、効率的なWavebandパスのBundle化を実現することが可能となる。性能評価を通して、本方式が従来の逐次的にパスを追加する手順に基づくBundle化手法よりも所要波長数の削減効果および、ノード内のスイッチポート数の削減効果が得られることを確認した。 ・所要波長数を減少させるマルチキャスト光パスの設定方式の確立。 マルチキャスト型のアプリケーションに対する光パスを設定するアルゴリズムを新たに開発し、その有効性を計算機シミュレーションにより実証した。本アルゴリズムは、波長変換機能の利用を抑制しつつ少ない波長数でマルチキャスト経路を設定することを可能とし、マルチキャストのグループ規模に応じて、使用可能な波長の範囲を限定する概念も新たに導入している。性能評価の結果、総波長数の削減を達成しつつ、マルチキャスト経路を設定することが可能であることが明らかとなった。 ・高信頼性を実現するFixed Alternate Routingと高信頼パス切替メカニズムの確立。 対地間に光パスを複数本設定し、これらの光パスの中で適切なパスを選択し通過させることにより、トラヒックの品質を高め、ネットワーク障害時にも復旧機能により被害を最小限に抑えることを可能とする動的経路選択法および、障害時のパス切替メカニズムを提案した。本方式では、仮に障害が発生した場合の復旧帯域をルーチング制御のコスト指標とすることにより、高信頼性を実現する点に特徴がある。性能評価の結果、本方式により、非常に高負荷環境下でも高い障害復旧性能を維持できることを実証した。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] S.Takayama, K.Suzumura, H.Tode, K.Murakami: "Optical Wave-band Switching Scheme and Its Wave-band Design Method"IEICE Transaction on Communications. vol.E86-B, no.8. 2341-2349 (2003)
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[Publications] H.Tode, K.Suzumura, K.Murakami: "Generalized Path Aggregation Method for Waveband-Routed WDM Networks"Proc.Photonics in Switching(PS2003). PS.Tu.B5(Invited Paper). 145-147 (2003)
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[Publications] H.Honda, S.Takayama, H.Tode, K.Murakami: "Multicasting Design Method in All-Optical WDM Networks with Restrictions of Wavelength Conversions"Proc.Photonics in Switching(PS2003). PS.Tu.B6. 148-150 (2003)
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[Publications] H.Tode: "What is specific in the routing and wavelength assignment problem?"Proc.Photonics in Switching(PS2003). PS.We.Workshop2. 206 (2003)
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[Publications] T.Takehara, H.Tode, K.Murakami: "Dynamic Path Configuration Method Considering Reliability in GMPLS"Proc.COIN/ACOFT 2003. MOA1-5. 59-62 (2003)
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[Publications] 高山真司, 戸出英樹, 村上孝三: "動的なトラヒック変動を考慮した光波長群スイッチング方式の提案"電子情報通信学会 フォトニックネットワーク研究会. PN2003-26. (2003)
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[Publications] 竹原崇成, 戸出英樹, 村上孝三: "GMPLSにおけるマルチレイヤの障害復旧を考慮した動的経路設定法"電子情報通信学会 フォトニックネットワーク研究会. PN2003-5. (2003)
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[Publications] 本多弘明, 高山真司, 戸出英樹, 村上孝三: "波長変換制約をもつ光WDMマルチキャスト設計法"電子情報通信学会 光スイッチング研究会. PS2003-4. (2003)
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[Publications] 廣田悠介, 本多弘明, 戸出英樹, 村上孝三: "光波長群パスのグループ化を考慮に入れた経路設計手法"電子情報通信学会 2004年総合大会. B-12-6. (2004)