2004 Fiscal Year Annual Research Report
非共振形アクチュエータを用いた超精密ステージに対するシステム同定法と制御法の確立
Project/Area Number |
15760310
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
橋本 誠司 群馬大学, 工学部, 助手 (30331987)
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Keywords | 超精密ステージ / 非共振型超音波モータ / 精密位置決め / 摩擦補償 / 適応オブザーバ / 周波数可変制御 |
Research Abstract |
本研究の目的は,次世代転写用光源として期待される電子線による半導体露光装置への導入を目指した非共振型超音波モータ(NRUSM)駆動精密ステージの制御系開発である。この目的に対し,昨年度(1年目)は静止摩擦を考慮したモデルベース型の摩擦補償法と次世代駆動方式となる連続軌跡追従制御法を提案した。 これに対し今年度(2年目)は,特に摩擦補償時の制御器積分効果を考慮することによりNRUSM駆動ステージの非線形摩擦による不感帯を極小化する手法を提案した。これにより位置決め時間の更なる短縮が可能となるを4インチウェハ対応NRUSM駆動精密ステージにより実験検証した。同時に,非線形摩擦特性を考慮した適応オブザーバを導入することでステージ摺動部の状態に起因する摩擦変化へのロバスト化をはかった。これにより位置決め分解能の高分解能化が容易とを実験により示した。 また積層化圧電アクチュエータであるNRUSMは非共振周波数域での駆動をその特長とするため,ステージ制御に対しては振幅可変・駆動周波数可変の2つの自由度がある(これまでは一定周波数・振幅可変により制御)。従って,今年度はNRUSMの詳細な周波数解析を行い駆動周波数に対して位置時間偏差(速度ムラ)とステージ最高速度の間にトレードオフの関係にあることを検証した。この特性に基づき,与えられる速度プロファイルに対して駆動周波数を可変にする新しいステージ制御法を提案し,その有効性を実験により検証した。 本研究によりえられた成果(関連した成果も含む)は,学会誌論文(2件),国際会議(2件),国内会議(5件)にて発表している。
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Research Products
(4 results)