2004 Fiscal Year Annual Research Report
超高速・高精度なモーションコントロールを実現するサーボモータ制御技術の研究
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15760329
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
宮崎 敏昌 長岡工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (90321413)
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Keywords | 軸ねじれ振動 / 非線形振動 / ロバスト制御 / 高速位置決め / 周波数特性同定 |
Research Abstract |
本研究は、平成15年度から16年度にかけて、サーボモータの制御技術に関して研究を行った。研究内容は次の3点にまとめられる。 1.ロボット関節の振動現象を再現するシミュレーションモデル 2.2.新たなセンサーを用いないで振動現象を抑圧できる制御系の設計手法 3.3.制御系の実験とシミュレーションの両面からの評価 平成15年度に於いては、ロボット関節の振動現象を再現するために、実験装置を製作して測定・シミュレーションモデルの構築を行った。実験装置は、小型モータとギアからなる装置で、ロボットのアーム角度に相当する信号を測定するために、高解像度のレーザーエンコーダを用いている。シミュレーションモデルは、詳細な検討が必要となるので、様々な測定パターンが必要となる。このため、測定パターンの生成と測定を1台のパーソナルコンピュータで行うシステムを開発した。 平成16年度においては、制振制御方法の開発、実験的に制御系の評価を行った。シミュレーションモデルから、本研究の目的である高速位置決めのためには、速度制御系の高速化だけでなく、位置制御系の高速化も必要とする。このため、まず速度制御系の高速化手段を考案する。速度制御系は、制振制御系とサーボ系の2つに別れるが、制振制御系の帯域をそのまま高くすると制振特性が悪化してしまうため、サーボ系での帯域向上を目指す。このために、従来の速度制御系にフィードフォワード制御を加える。フィードフォワード制御系は、速度制御系の遅い極を消去するように設計する。また、位置制御系は、従来のP制御に比べて、速度フィードバックとフィードフォワードを別々に行う、D-PD制御を採用し、高速化と応答の安定性を実現した。これにより、位置制御帯域50[rad/sec]までの設計が可能となった。さらに高速化目指すためには、連度制御のさらなる高速化と電流出力補償について考慮する必要があると考えられる。
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