2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760345
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
深田 宰史 金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (10313686)
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Keywords | 環境振動 / モニタリング |
Research Abstract |
車両走行による橋梁振動問題は,車両-橋染-橋脚-地盤-家屋というそれぞれの振動系の共振問題といえる.特に,加振源となる車両のパラメータ(車軸数,走行速度,走行車線,車両総重量,卓越振動数等)が,橋染-橋脚-地盤という伝播経路や受振側の家屋に与える影響が大きい.この車両パラメータが数多くあるために,橋梁振動の問題を複雑化している. そのため,本研究では,これらの車両のパラメータを推定するシステムを構築し.振動苦情が生じている場所において,車両バラメータと橋梁,伝播経路および家屋を長期にわたりモニタリングし,その計測結果に対して相関をとること主目的として,環境振動モニタリングシステムを開発している. そこで,車両が高架橋上を走行した場合の橋梁側の振動応答から,車両の振動特性を推定するプログラムを開発中である.本研究で以前に開発した車両走行動的解析プログラムを用いて,立体橋梁モデル上を車両モデルが走行した場合の橋梁側の振動応答から,車両の振動特性(卓越振動数)を推定している.この際の車両モデルとしては,1自由度モデルから行っている.プログラム作成言語として,FORTRANおよびMATLAB言語を用いている.具体的には,カルマンフィルタによる推定を行っている. また,このプログラムの開発と同時に,実際に振動苦情が生じている家屋とその対象橋梁における振動特性についてのデータを蓄積中である.現在2事例が収集された段階である.今後は,このデータを用いて,通過車両の振動特性と家屋の振動特性との相関について考察していきたいと考えている.
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