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2004 Fiscal Year Annual Research Report

大河川の洪水・氾濫が周辺環境に及ぼす影響評価

Research Project

Project/Area Number 15760372
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

風間 聡  東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (50272018)

Keywordsメコン河 / 農業生産 / 水産資源 / 便益評価 / ダイナミックウェイブ / 衛生問題 / 経済モデル
Research Abstract

洪水氾濫モデルと地下水涵養モデルを用いて,各メッシュの便堰を計算する基礎モデルの作成を行った.ここでは,(1)洪水氾濫モデルの実行と検証,(2)氾濫水位と継続時間を変数とした便益計算モデルの開発を行った.初年度に作成された洪水氾濫モデルと地下水涵養モデルを何年かのケースで実行させてみて,その結果を実測値と比較検証した.その結果,衛星画像の比較や水位データの比較によって開発されたモデルの有効性が示された.便益計算は氾濫の影響を受けると考えられる主要な因子,現時点では耕作,水産業,工業,衛生等の被害,便益を考え,水位と継続時間で便益,損害額が求められるモデルを提案した.
便益計算モデルでは特に農業と工業の問題を扱い,個人が2期間だけ生き,どの時点をとっても経済には若年世代と老年世代の2つの世代を扱う重複世代モデルを利用した.これに洪水氾濫モデルを組み合わせることによって時系列の生産高および便益効果の高い地域を抽出した.その結果,当初は農業人口が多くを占めるので,氾濫面積の大きい方が高い経済成長を示すが,時間が経つにつれて,労働者が工業にシフトし,高い生産量を得ることとなり,最終的には氾濫域のない経済成長を選択することになることが理解された.特に氾濫面積が0〜1500km^2の成長過程では,最終的に大きな生産量の差は見られず,氾濫面積が大きくなると生産量の差が顕著になることが理解された.これは川沿いの氾濫域では農業の生産量が高いためである.衛生評価では,大腸菌の投入量及び時間当たりの大腸菌減少率を決定し,不定流式の流量フラックスとを計算した.ここでは時間当たりの大腸菌減少率を水深ごとの日光の強さと大腸菌残存率との関係から推算すると同時に濁度による日光への影響を考慮した.このモデルによって大腸菌の時系列分布を推定することが可能である.検証については最終年度の課題である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2004

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] 洪水規模の違いによる1次産業便益の地域差2004

    • Author(s)
      垣内健吾, 風間聡, 沢本正樹
    • Journal Title

      水工学論文集 48

      Pages: 469-474

  • [Journal Article] Asian river engineering problems and researches2004

    • Author(s)
      So KAZAMA
    • Journal Title

      Proceedings of the 3rd civil engineering conference in the Asian regions

      Pages: 483-486

  • [Journal Article] メコン河流域への洪水モデルの適用2004

    • Author(s)
      風間聡, 竹内邦良
    • Journal Title

      水文・水資源学会誌 17・5

      Pages: 565-571

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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