2003 Fiscal Year Annual Research Report
多様なナビゲーション情報を考慮した交通管理方法に関する研究
Project/Area Number |
15760402
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小川 圭一 立命館大学, 理工学部, 講師 (50303508)
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Keywords | ITS / 交通情報提供 / ナビゲーション / 交通行動分析 / 経路選択行動 / 非集計行動モデル / 道路ネットワーク / 動的シミュレーション |
Research Abstract |
本年度は、道路交通情報の提供下におけるドライバーの認知および経路選択行動を分析し、経路選択行動モデルの作成をおこなうとともに、動的な渋滞シミュレーションを用いた交通管理方法の分析をおこなった。具体的には、以下の項目について検討をおこなった。 1.定量的な行動分析や現象分析をおこなうための前提として、現在ある道路交通情報の種類、手段、提供主体などについての把握、整理をおこなった。 2.道路交通情報提供の影響分析、評価に関する既存研究について整理した。とくに、ドライバーの交通行動のモデル化における不確実性の取り扱いについて、既存研究における各種の方法について整理、検討した。この結果、ドライバーの認知所要時間の不確実性に関して、確率論およびファジィ理論の組み合わせによって表現することが適当であると結論付けた。 3.ドライバーの認知所要時間を把握するため、仮想的な交通情報を想定したアンケート調査を実施し、これにもとづく認知所要時間の形成要因の分析をおこなった。さらに、交通情報の入手による認知所要時間の更新過程をモデル化することにより、ドライバーの経路選択行動のモデル化をおこなった。なお、本項については本年度の検討結果を踏まえ、次年度により詳細な調査、分析をおこなう予定である。 4.都市高速道路を対象として、動的な渋滞シミュレーションを用いた交通管理方法の検討をおこなった。本年度は、おもに都市高速道路の渋滞時における一般街路への迂回交通の影響について詳細な検討をおこなった。次年度以降、上記の経路選択行動モデルと組み合わせることにより、ドライバーに対する交通情報提供による影響について分析する予定である。 5.以上の研究により得られた成果について、土木学会、交通工学研究会をはじめとする関連学会において発表し、討議をおこなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 小川 圭一: "一般街路への迂回交通を考慮した都市高速道路の交通制御に関する検討"土木計画学研究・論文集. 20. 967-974 (2003)
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[Publications] 小川 圭一: "認知所要時間のファジィ性を考慮したナビゲーション情報の影響分析"第19回ファジィシステムシンポジウム講演論文集. 245-246 (2003)
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[Publications] 小川 圭一: "ファジィ認知所要時間を用いた経路誘導情報による経路選択行動への影響分析"土木計画学研究・講演集. 27. No.202 (2003)
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[Publications] keiichi Ogawa: "Traffic Flow Analysis on Inter-City Expressway for Emergency Situation"Proceedings of the 1st International Symposium on Transportation Network Reliability. 369-384 (2003)
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[Publications] 小川 圭一: "経路誘導情報を用いた都市道路交通網の交通管理方法に関する検討"第1回ITSシンポジウム2002 Proceedings. 229-234 (2002)
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[Publications] 小川 圭一: "都市道路網の効率的利用のための経路誘導情報の提供方法に関する検討"第22回交通工学研究発表会論文報告集. 181-184 (2002)