2003 Fiscal Year Annual Research Report
接着剤を用いて接合したコンクリート部材接合面の力学性状の経年変化に関する研究
Project/Area Number |
15760413
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
井上 圭一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70333630)
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Keywords | コンクリート打ち継ぎ / 接合面 / 表面形状 / 接着剤 / 経年変化 / せん断破壊実験 |
Research Abstract |
本研究の目的は、接着剤によって接合されたコンクリート部材の暴露試験を行い、その後、接合面における剪断破壊実験を行うことで、接着剤の強度の経年劣化について明らかにすることである。 今年度は、コンクリート打ち継ぎによる接合面を有する試験体を30体作成した。接合面におけるせん断挙動においては、接合面の表面形状の影響が大きいと考えられるため、比較のため、接合面試験体におけるプレキャスト部分となる表面に、金コテ仕上げ、刷毛引き仕上げ、遅延剤を用いた洗い出し仕上げの3種類の処理を行った。それらの表面形状の特性を明らかにするため、科学研究費補助金によって購入したレーザー変位計を用いた形状測定システムにより、それぞれ表面処理された試験体の表面形状の測定を行った。金コテ仕上げ、刷毛引き仕上げ、洗い出し仕上げのそれぞれにおいて、特徴的な表面形状データが計測されたが、これらの表面形状データの詳細な分析については、今後の課題である。 接着剤を用いることによる影響を見るために作成した、金コテ仕上げした表面に接着剤を用いずにコンクリートを打ち継いだ試験体は、型枠の脱型の際に接合面で破壊してしまった。この結果から、接着剤を用いずに打ち継いだ場合には接合面の強度の弱さが明らかになった。 なお、本研究は暴露試験により接着剤の強度の経年劣化を明らかにすることが目的であり、本年は、本研究について研究発表は、まだ行える段階ではない。さらに、剪断破壊試験についての、載荷システムの不都合が見つかったため、現在修復中であり、まだ載荷試験は行っていない。研究成果の発表は、来年度以降に行う予定であるこ
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