2003 Fiscal Year Annual Research Report
RC部材の維持管理設計に関する研究―補修・改修後の性能予測モデル構築―
Project/Area Number |
15760418
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
兼松 学 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00312976)
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Keywords | 維持管理 / 補修材 / 耐久性 / 美観 / シート系補修材 / 外装材 / 性能評価 / 補修材の付着特性 |
Research Abstract |
(1)要素材料の劣化因子遮蔽性能評価モデルの検討 文献調査を中心に2次元有限要素法による連成解析を念頭に,外装材・補修材を通しての劣化因子浸透のモデル化に関する調査を行った. また,ここで得られた情報を元に,2次元有限要素法の連成解析システムの構築を行い,補修材,外装材を含めた劣化因子浸透解析ツールの作成を行った. また,表面被覆工法による補修工科の同定のため,各種仕上材を施した試験体を作成し,その初期透気性状・劣化因子遮蔽性能の評価を行った.現在促進劣化試験を進めている. (2)補修工法の劣化RC部材性能に及ぼす影響の把握とモデル化 補修材料に関するモデルとそのパラメータの抽出方法に関して,文献調査を中心とした検討を行った後,2次元有限要素法による補修材の評価モデルの構築について検討を行った. その結果,断面修復工法などの補修材の性能評価のためには,付着性能に関する充分な既往の研究が不足していることが明らかとなったため,補修材の特性や基板コンクリートの表面粗さ及び吸水率等が,補修材と母材の付着強度に及ぼす影響を評価するための一連の実験的研究を行い,補修材の特性や基盤コンクリートの物性が付着におよぼす影響について基礎的知見を得た.また,これらの劣化特性を同時に把握するために,促進劣化試験による耐久性試験を現在行っており,来年度は,これらの知見をもとに,(1)で構築した劣化予測モデルと連成する作業を行う. また,代表的な補修工法のひとつであるシート系補修材の補修性能に関しては,その付着性状,剥離破壊挙動のモデル化が必要であると考え,シート系補修材の付着性能・破壊形状に関する一連の性能評価試験および耐久性試験を行い,シート系補修材の補修効果に関する力学的構成則の大枠の提案を行った.
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