2004 Fiscal Year Annual Research Report
超音速フリージェットCVD法によるSiC/Si多層量子構造の形成
Project/Area Number |
15760492
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
生駒 嘉史 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90315119)
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Keywords | 超音速フリージェット / シリコンカーバイド / シリコンドット / モノメチルシラン / ホットフィラメント |
Research Abstract |
本年度は、1)モノメチルシラン単一ガス超音速フリージェットによるシリコンカーバイド上へのシリコンドット形成の検討、および2)ホットフィラメントを用いた場合のモノメチルシラン分子の分解過程について調査した。1)では、はじめに基板温度850℃にてモノメチルシランフリージェットを1000パルス照射して、シリコン基板上にシリコンカーバイド薄膜をエピタキシャル成長させた。その後、基板直上に設置したタングステンホットフィラメントを約1800℃に加熱し、基板温度を700℃にてフリージェットを照射した。ホットフィラメントは円状に加工し、フリージェットがホットフィラメントを通過するようにした。シリコンカーバイド薄膜形成後にフリージェットを3000パルス照射した場合、原子間力顕微鏡観察より試料表面には幅数10nm、高さ3〜10nmのドットが形成されていることがわかった。またドット密度はおよそ8×10^<10>/cm^2であった。透過電子顕微鏡観察より、膜厚約3nmのエピタキシャル極薄シリコンカーバイド上に、エピタキシャル成長したシリコンドットが観察された。これよりホットフィラメントを組み合わせることで、モノメチルシランフリージェットによるシリコンカーバイドおよびシリコンドット多重構造形成が可能であることがわかった。2)では、四重極質量分析計を用い、ホットフィラメント使用時のモノメチルシラン分子の分解過程について調査した。ホットフィラメントを使用した場合、モノメチルシラン分子より分解・励起されて生成された水素が観察された。これより、ホットフィラメントにより生成された水素が、シリコンの成長の際に重要な役割を果たしていることがわかった。
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Research Products
(2 results)