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2005 Fiscal Year Annual Research Report

コンテナ輸送における汗濡れ損防止用再利用可能高分子ゲル吸水シートの開発

Research Project

Project/Area Number 15760608
Research InstitutionYuge National College of Maritime Technology

Principal Investigator

村上 知弘  弓削商船高等専門学校, 商船学科, 助教授 (60280476)

KeywordsPNIPAゲル / 吸水シート / 再利用 / 体積相転移 / 汗濡れ損
Research Abstract

本研究では、コンテナ等で発生する汗濡れ損を防止するため吸水シートを作成し、実用性の観点からその吸水性及び排水性を調べた。吸水材として使用したゲルパウダーは通常の高吸水性ポリマーではなく、感温性で温度のみでその体積を大きく変化させる体積相転移現象を持つことが知られているPNIPAゲルである。そのゲルパウダー及び吸水シートは以下のように作製した。N-イソプロピルアクリルアミド、N,N'メチレンビスアクリルアミド、テトラメチルエチレンジアミン、アクリル酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムを重合してゲル化させ、そのゲルを十分乾燥させて粉砕機により250μm以下のゲルパウダーとした。そのゲルパウダーを2重のコットンで重ねたシート上に均等においてパッキングし、吸水ゲルシートとした。
はじめにPNIPAゲルシートに十分吸水させ、その後、そのシートが乾燥する時間を自然乾燥及び電熱線による加熱乾燥に分けて計測した。本シートとの比較のために市販のSAPシートも同様に計測した。
それらの結果から両者のシートに同量の水を吸収させた場合、自然乾燥ではほぼ同じ時間に乾燥することが明らかとなった。一方、電熱線を用いた加熱乾燥ではPNIPAゲルシートの方がSAPシートに比べ約半分の時間で乾燥することが明らかとなった。加熱乾燥の場合、PNIPAの転移温度以上にシート温度を上げることによってPNIPAゲルは体積相転移を起こし、水を吸水している膨潤相から急激に収縮相へ相転移を起こし、一気にゲル中の水を吐き出すためと考えられる。
また、ゲルシートの排水時間は吸水材ゲルばかりを改善しても、ゲルを包むシートが改善されなければ効果は半減してしまうことが明らかとなった。さらなる排水速度の上昇は包装シートに依存すると言っても過言ではないと思われる。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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