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2003 Fiscal Year Annual Research Report

シロイヌナズナの根における遠赤色光応答の分子機構の解析

Research Project

Project/Area Number 15770038
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

奈良 久美  独立行政法人理化学研究所, 光生物研究チーム, フロンティア研究員 (30322663)

Keywords遠赤色光応答遺伝子 / シロイヌナズナ / マイクロアレイ / 植物分子生物学
Research Abstract

私の研究目的は、植物体内を通って根に到達した遠赤色光が、根の発達や生理の調節にどのように関わっているかを明らかにすることである。一般に、光による作用の一部は、遺伝子発現の変化を通して引き起こされる。ところが、植物の根において光で発現量が変化する遺伝子は、これまでわずかしか特定されておらず、その機能や発現調節のメカニズムもあまり研究されていなかった。そこでまず、遠赤色光が根の遺伝子発現変化を引き起こすかどうかを調べるために、cDNAマイクロアレイ解析及びノーザン解析を行った。
その結果、シロイヌナズナの根において、暗順応によって発現誘導される11の遺伝子を特定した。このうちの10の遺伝子では、4時間の遠赤色光処理により、mRNA量が減少した。これらの遺伝子には、水チャネルタンパク質の遺伝子が6つ含まれていた。遠赤色光による根における水輸送(移動)調節を示唆する興味深い結果である。これらの成果は、American Society of Plant Biologist (ASPB)の主催で7月末に開催された国際学会(Plant Biology 2003, Honolulu, Hawaii)でポスター発表した。
さらに、暗順応によって発現が減少する5つの遺伝子を特定し、これらの遺伝子の一つが遠赤色光に応答して増加することを見出した。これは、根で発現増加することが初めて見つかった遠赤色光誘導遺伝子である。
またこれらの暗順応誘導及び抑制遺伝子のプロモーター解析を行い、共通のcis因子が10種類存在することがわかった。その中には、光による遺伝子発現制御に関わるcis因子や、DNA結合タンパク質の認識配列などが含まれていた。これらのcis因子は、暗順応や遠赤色光照射に応答した遺伝子発現制御に関わっている可能性がある。
以上の結果をまとめた論文の原稿は、現在投稿中である。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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