2004 Fiscal Year Annual Research Report
デンプン貯蔵細胞分化特異的に発現するKH-RNA結合ドメインを持つ遺伝子の解析
Project/Area Number |
15770039
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮沢 豊 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助手 (00342858)
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Keywords | 色素体 / KH-RNA結合ドメイン / デンプン / タバコ培養細胞BY-2 / アミロプラスト |
Research Abstract |
本年度は昨年度の解析をもとにタバコ培養細胞BY-2,およびシロイヌナズナを用いた実験を行った. (1)昨年度作製した6つのヒスチジン標識をつけたSCI2タンパク質を大腸菌内で大量に合成させ,ニッケルカラムを用いて生成し,昨年度作製したオリゴヌクレオチドプールを用いてSELEX法によるSCI2タンパク質が認識する配列の同定を開始した.同時に,SCI2遺伝子の過剰発現,発現抑制形質転換BY-2細胞を作出するためにバイナリーベクターpIG121HMの35Sプロモーター下流にセンス方向およびアンチセンス方向にSCI2を導入したコンストラクトを作製した.現在形質転換体を実験に供試するために培養中である. (2)植物体におけるSCI2の機能同定には培養細胞同様にアミロプラスト分化/脱分化を連続的に観察できる実験系が必要である.これまでにモデル植物であるシロイヌナズナにおいて水分勾配刺激を根端に与えることにより根端のアミロプラスト中のデンプンが消失することが見いだされている.そこで,本年度はこの現象を確認するとともに,アミロプラスト分化/再分化とデンプン合成/分解に関わる遺伝子発現との相関をRT-PCR法により確認した.また,シロイヌナズナにおけるSCI2ノックアウト植物の種子をABRCより入手し,種を増やすための栽培を行っている. (3)タバコ培養細胞を用いて得られた色素体のダイナミクスに関する知見の一部を,"Studies on dynamic changes of organelles using tobacco BY-2 as the model plant cell line."としてタバコ培養細胞のモノグラフとして刊行されたBiotechnology in Agriculture and Forestry Vol.53に寄稿した(Sakai Aを主著者とした共著).
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Research Products
(1 results)