2004 Fiscal Year Annual Research Report
アミノアシル-tRNA合成酵素に基質認識機構の解明と選択的阻害剤開発に関する研究
Project/Area Number |
15770084
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
滝田 禎亮 京都大学, 農学研究科, 助手 (70263126)
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Keywords | アミノアシル4RNA合成酵素 / リジル-tRNA合成酵素 / 阻害剤 / 基質認識機構 |
Research Abstract |
1 X-線結晶構造解析 平成16年度は、以下の2点を計画した。 (1)BsLysRS・L-リジン複合体+ATP(アナログ)。(2)BsLysRS・リジルアデニレート複合体+ピロリン酸アナログ。現在までに、これら結晶について高解像度の結果は得られていない。しかし、これまでに我々が報告しているBsLysRSの強い阻害剤、L-リジンヒドロキサメートと、ATPを共存させX-線結晶構造解析を行い、高解像度(解像度2.2Å)の結果を得た。この結果から、大腸菌LysRSで観測されていない構造変化を観察でき、L-リジンヒドロキサメートの強い阻害機構の一端が明らかになった。 2 ピロリン酸アナログ阻害剤の探索 平成16年度は、BsLysRSによるβ,γ-メチレンATP(AMPPCP)依存的L-リジン活性化反応のエネルギープロファイルの決定を行った。 (1)^<32>P-ピロリン酸存在下に、BsLysRS、L-リジン、AMPPCPを共存させ、^<32>P-ピロリン酸のATPへの取り込み反応を測定した。他の基質を大過剰にした条件で、AMPPCPのミカエリス定数(K_<m,AMPPCP>)と、k_<cat,AMPPCP>を決定した。これらの値は、ATPを用いた際のATP-PPi交換反応のK_<m,ATP>と、k_<cat>のそれぞれ約1/10、1/30であった。(2)^<32>P-ピロリン酸存在下のBSLysRSによるATP-PPi交換反応において、AMPPCPの阻害を調べると、条件によってはATPに対して拮抗阻害を示し、そのK_iは1のK_<m,AMPPCP>とほぼ一致した。(3)BsLysRSと、リジン、ArP、メチレンピロリン酸(MetPPi)を共存させ、生成するAMPPCPをHPLCで測定し、その最大速度を決定した。この値と、酵素初濃度から、k_<cat,PCP>を決定した。この値は、k_<cat,AMPPCP>のほぼ10倍の値を示した。
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Research Products
(5 results)