2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15770104
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
牛田 千里 弘前大学, 農学生命科学部, 助手 (50250593)
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Keywords | 非翻訳RNA / 低分子RNA / snoRNA / 線虫 / RNomics / イントロン |
Research Abstract |
本研究では非翻訳RNAについて機能を考慮した上でそれらを体系的に網羅する系を構築して、新規非翻訳RNAを単離し、それらの機能解析を通じて、非翻訳RNA種が複雑な遺伝子ネットワークの中でどのように他の機能分子と関わりあって生命現象に関与しているか理解することを目的とする。解析モデルとして線虫(Caenorhabditis elegans)の発生過程を選び、50nt以下および50-150ntの低分子RNAを再現性よく分離する二次元電気泳動法を開発した。この過程で線虫の新規非翻訳RNA種候補19種類を単離した。このうち,タンパク質遺伝子のイントロンをコードする部分に遺伝子が存在するもの8種類(CeR-3,4,5,6,7,8,9,19 RNA)について、ノーザンハイブリダイゼーションにより発現を確認した後、プライマーエクステンション法やC. briggsaeゲノム配列との比較を通して末端配列を決定した。それぞれの配列から二次構造を予測したところ,CeR-3,4,6,8,9 RNAは他生物種で単離されているH/ACA snoRNA型の構造を、CeR-19 RNAはC/D snoRNA型の構造をとることがわかった。CeR-6,7,9 RNAについてはrRNAのシュードウリジル化を、CeR-19 RNAはrRNAの2'-0-メチル化に関与する可能性をもつことが示唆された。CeR-5 RNAについては現在報告されているRNA種に類似した構造は見つからず、新規の真核生物RNA種であることが示唆される。以上を論文にまとめた(印刷中)。
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[Publications] M.Wachi, T.Ogawa, K.Yokoyama, Y.Hokii, M.Shimoyama, A.Muto, C.Ushida: "Isolation of eight novel Caenorhabditis elegans small RNAs."GENE. 印刷中.