2003 Fiscal Year Annual Research Report
タンキラーゼ・TAB182の生理機能とその制御機構
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15770114
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
清宮 啓之 財団法人癌研究会, 癌化学療法センター・基礎研究部, 研究員 (50280623)
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Keywords | タンキラーゼ / TAB182 / PARP / ADP-リボシル化 / 結合蛋白質 |
Research Abstract |
テロメアはDNA2本鎖切断とは厳密に区別され、末端複製問題に対するゲノム上の緩衝領域としても必要である。テロメアの短縮は癌抑制機構の一翼を担い、テロメア合成酵素であるテロメラーゼの活性化は癌細胞の無限増殖能の根拠となる。タンキラーゼは、テロメア伸長抑制因子TRF1をポリ(ADP-リボシル)化してこれをテロメアDNAから遊離させ、テロメラーゼの働きを促進する。タンキラーゼはテロメアのみならずゴルジ体や分裂期の中心体にも存在するが、その生理的意義は不明である。我々は、タンキラーゼとその結合蛋白質TAB182の相互作用によって司られる生理機能を明らかにすることを目的として以下の検討を行った。まず、TAB182コンディショナルノックアウトマウスの作製を目指し、マウスTAB182ゲノムDNAクローンを用いてloxPコンディショナルターゲティングベクターを作製した。同ベクターをマウスES細胞に導入し、計190クローンのうち相同組換え体を5クローン単離した。しかし、これらはいずれも欠失すべきエクソンと3rd loxPの間の領域で相同組換えを起こしていた。一方、TAB182コンベンショナルノックアウトマウスの作製も目指しており、サザンスクリーニングに用いるプローブ断片などの予備検討を完了した。現在ターゲティングベクターを作製中である。一方、タンキラーゼ分子内に5つの独立したTAB182結合部位を見出した。これらはTRF1結合部位としても機能し、タンキラーゼとTAB182の結合はTRF1によって競合的に阻害された。また、抗体アレイ法によりタンキラーゼ・TAB182と複合体を形成している可能性のある候補蛋白質を同定した。現在、実際の複合体形成能を免疫沈降法にて確認中である。
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Research Products
(1 results)