2003 Fiscal Year Annual Research Report
イネのMITE様転移因子mPingを用いた農業形質関連遺伝子の網羅的構造解析
Project/Area Number |
15780005
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
堀端 章 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (70258060)
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Keywords | イネ / 転移因子 / 遺伝子構造解析 / トランスポゾンディスプレイ / 農業形質 / 植物育種学 |
Research Abstract |
イネの転移因子mPingを用いたトランスポゾンディスプレイと挿入変異体のDNA解析を行った。実観ではまず、イネの細粒遺伝子slgをホモにもつ系統(細粒系統)に出現した細粒穂と非細粒穂をともにもつ1個体(粒型キメラ個体)を供試して、その細粒型分げつと非細粒型分げつからそれぞれDNAを抽出し、これを制限酵素Csp6 Iで消化した後、消化されたDNA断片の両端にCsp6 Iアダプターを取り付けた。ついで、これを鋳型としてmPingの3'端に近い内部配列とCsp6 Iアダプターの相補配列とをプライマーとするPCRを行い、mPing挿入部位に隣接するDNA断片を増幅した。さらに、得られたPCR産物のサイズを測定し、細粒型分げつ-非細粒型分与ずつ間でDNA長に関する多型を調査した。 調査の結果、少なくとも9つの多型バンドが検出され、このうちの2つについて、DNAを回収して塩基配列を決定したところ、それぞれ、第4染色体と第6染色体にmPingが新たに挿入されていることが明らかになった。 一方で、mPingの転移による新たな有用変異の誘発を期待して、外観上容易に判別のできる劣性遺伝子ghをもつ細粒系統を圃場に栽植し、系統毎に栽培特性の調査とghをホモにもつ非細粒個体(gh/gh、slg/+)の出現について調査を行った。調査の結果、突然変異体シリーズの作成に適した1系統を選抜するとともに、数個体のghホモ型非細粒個体を獲得した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 堀端 章: "異なる遺伝子座に挿入されているトランスポゾンmPingの培養細胞における転移"育種学研究. 5(別1). 26 (2003)
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[Publications] 堀端 章: "イネのslgホモ型系統にみられる発芽率の低下および幼苗枯死の原因"育種学研究. 5(別1). 132 (2003)
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[Publications] 松井和幸: "トランスポゾンディスプレイ法によるmPing転移のモニタリング"育種学研究. 5(別2). 76 (2003)
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[Publications] 堀端 章: "イネ細粒遺伝子slgがゲノムDNAのメチル化に及ぼす影響"近畿大学先端技術総合研究所紀要. 印刷中. (2004)