2003 Fiscal Year Annual Research Report
緑茶成分エピガロカテキンガレートの抗ガン作用の分子基盤の解析
Project/Area Number |
15780102
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐伯 晃一 姫路工業大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40360052)
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Keywords | EGCG / フィブロネクチン / HRG / 分子間相互作用 |
Research Abstract |
(1)ゼラチン固定化カラムを用いてフィブロネクチンをヒト血漿中より精製した。同様にヘパリン固定化カラムを用いてHRGをヒト血漿中より精製した。 (2)これらの精製タンパク質をサーモライシンおよびリジルエンドペプチーダーゼにより断片化し、EGCG固定化カラムを用いてEGCG結合ペプチド断片を得た。 (3)得られたペプチド断片をプロテインシークエンサーおよびMALDI-TOF/MSを用いて解析し、EGCG結合ペプチド断片のアミノ酸配列を決定した。 (4)これらのペプチド断片のEGCG結合能は表面ブラズモンセンサー(IAsys)を用いて検証した。EGCGを固相化したセンサーチップを作製し、EGCGとペプチド断片の分子間相互作用を解析する系を立ち上げた。 (3)の結果より、フィブロネクチンはC末端側のヘパリン結合ドメインIIを介してEGCGと結合することが明らかになった。HRGはシスタチンドメイン1とシスタチンドメイン2が、それぞれEGCGに結合することが明らかになった。 (4)のEGCG固相化チツブを用いた相互作用測定において、フィブロネクチンのヘパリン結合ドメインIIとHRGのシスタチンドメイン1は濃度依存的にEGCG固相化チップと相互作用した。この時、コントロールとして用いたBSAはEGCG固相化チップと相互作用しなかった。 以上の結果は、第76回日本生化学大会において発表を行った。 現在、フィブロネクチンのヘパリン結合ドメインII、HRGのシスタチンドメイン1とシスタチンドメイン2をマルチプルアライメントすることにより、EGCGと相互作用するアミノ酸配列を絞り込んでいる。
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