2004 Fiscal Year Annual Research Report
腸管上皮における自然免疫機能に関与する新奇分泌タンパク質の機能解析
Project/Area Number |
15780105
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
渡辺 寛人 明治大学, 農学部, 講師 (20270895)
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Keywords | 腸管上皮細胞 / 自然免疫 / レクチン |
Research Abstract |
腸管上皮細胞層のバリア機能には、物理的障壁としてのタイトジャンクションと、腸管免疫システムが関与している。後者に関しては第一線の防御機構である自然免疫の重要性が認識されるようになってきたが、それに関わる分子については、あまり研究が進んでいない。そこで自然免疫における腸管上皮の役割を明らかにすることを目的として感染防御関連タンパク質について解析を行った。微生物の細胞表面にはさまざまな糖鎖が存在するので、レクチンはこれに結合することにより微生物の増殖・感染抑制や、免疫細胞による微生物認識の補助に関与しうると考えられる。検索の結果、ヒト腸管上皮モデルであるCaco-2細胞において分泌型レクチン様タンパク質(IELec)が発現していることを見いだした。IELecがどのような機能を有するか、とくに感染防御作用を有するか検討するために以下の実験を行った。 1.前年度構築したCaco-2細胞におけるIELec一過的過剰発現系を用いて検討したところ、IELecタンパク質はapical側、すなわち外界からの病原菌などが存在する領域に分泌されることが明らかとなった。このことはIELecの感染防御機能を考える上で重要な知見である。 2.IELec cDNAをpIRESベクターに挿入し、Caco-2細胞に導入した。G418による薬剤選抜によって、cDNAがゲノムに挿入され、IELecを安定的に過剰発現するCaco-2細胞株の樹立に成功した。これにより、細胞表面への菌の付着性、侵入性などに対するIELecの作用を詳細に検討することが可能となった。
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Research Products
(2 results)