2003 Fiscal Year Annual Research Report
プロバイオティクス乳酸菌を用いた新規の抗糖尿病食品の開発
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15780176
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Research Institution | Yonezawa women's junior college |
Principal Investigator |
田渕 三保子 山形県立米沢女子短期大学, 健康栄養学科, 助手 (30322613)
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Keywords | 乳酸菌 / 抗糖尿病作用 / KKAyマウス |
Research Abstract |
【目的】 代表的な生活習慣病である糖尿病は、予備軍を含めると約1620万人に達すると推定されており、その予防および進行の軽減は重要な課題である。そこで、本研究はプロバイオティクス乳酸菌の抗糖尿病作用を利用した新規の機能性食品の開発を目的として、平成15年度はヒト2型糖尿病モデルマウスを用いて乳酸菌の抗糖尿病効果を検討した。 【方法・結果】 (1)乳酸菌のヒト2型糖尿病モデルマウス(KKAyマウス)に対する抗糖尿病効果の検討 乳酸菌4株(Lactobacillus rhamnosus GG、Lactobacillus rhamnosus type strain、Lactobacillus zeae type strain、Lactobacillus delbruekii subsp. bulgaricus)の凍結乾燥菌体を0.5%の割合で混合した飼料をKKAyマウスに6週間投与し、空腹時血糖値、血中糖化ヘモグロビン値、グルコース負荷後血糖値を測定した。その結果、L. rhamnosus GG、L. rhamnosus type strain、L. zeae type strain摂取による抗糖尿病効果が明らかになり、中でもL. rhamnosus GGは高い効果が認められた。また、L. delbruekii subsp. bulgaricus摂取による効果は認められなかったことから、乳酸菌のKKAyマウスに対する抗糖尿病効果は菌種、菌株により差があることが明らかになった。 (2)KKAyマウスに対する抗糖尿病効果のL. rhamnosus GG投与量の検討 L. rhamnosus GGの凍結乾燥菌体を0.5%、2%の割合で混合した飼料をKKAyマウスに6週間投与し、空腹時血糖値、血中糖化ヘモグロビン値、グルコース負荷後血糖値をするとともに、体重増加量、体脂肪量を測定した。その結果、L. rhamnosus GGは0.5%、2%投与で同様の抗糖尿病効果を示した。一方、L. rhamnosus GG2%投与により体重および体脂肪の増加が抑制されたことから、L. rhamnosus GGは抗糖尿病効果および抗肥満効果を有することが示唆された。
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