2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15780213
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大和 勝幸 京都大学, 生命科学研究科, 助手 (50293915)
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Keywords | ゼニゴケ / 栄養成長相 / 生殖成長相 / 変異体解析 / 生殖器誘導 |
Research Abstract |
植物において、花成などの有性生殖器官の分化誘導は、栄養生長相から生殖生長相への転換点であり、その遺伝的制御機構の解明は発生学上重要な研究対象である。本研究では、下等植物における有性生殖器官の分化誘導の制御に関わる遺伝子を探索するためにゼニゴケ生殖器官誘導変異株の解析を行った。 ゼニゴケ変異株hpt2040は、野性型が生殖器官を形成しない培養条件でも生殖器官を形成する。昨年度、2040p-169株(hpt2040株と野生株との交配で得られたF1株の1つ)において、ゲノム中の3箇所の欠失がhpt2040株の表現型と連鎖していることを明らかにした。そこで、これらの欠失領域近傍にあたる野生株のゲノム配列中のタンパク質コード遺伝子を探索した。複数の遺伝子モデル予測プログラムを用いて配列を解析し、エキソンの予測が集中する7個の領域を見いだした。RT-PCRを行ったところ、いずれの領域についても2040p-169では転写産物は検出されなかったが、野生株においては3個の領域で検出した。これら3領域が変異原因遺伝子の候補であると仮定し、二重鎖RNA発現コンストラクトの導入によるRNA干渉実験、およびそれぞれの遺伝子候補を含むゲノミッククローンの導入による相補実験を実施した。いずれのコンストラクトについても形質転換体は得られたが、RNA干渉による変異表現型の再現および変異の相補を示す形質転換体は得られなかった。変異原因遺伝子を同定するには、他の変異アレルを単離することが必要であると考えられる。
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