2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規Rh(II)錯体の創製:ナイトレノイド形成を機軸とする不斉触媒反応の開発
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15790001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
穴田 仁洋 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90344473)
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Keywords | ロジウム(II)錯体 / 触媒 / ナイトレン / アミド化反応 / 不斉合成 / C-N結合形成 / ヒドロシリル化 / 連続型反応 |
Research Abstract |
光学活性N-フタロイルアミノ酸誘導体を架橋配位子として組み込んだロジウム(II)を触媒とする不斉C-Hアミド化反応について検討を行い、以下の知見を得た。 1.(4-ニトロフェニルスルホニルイミノ)フェニルヨーディナンを用いた環状芳香族炭化水素のベンジル位C-H結合のアミド化反応において、Rh_2(S-PTTL)_4のフタルイミド基上の水素原子を塩素原子で置き換えたRh_2(S-TCPTTL)_4を触媒に用いると、遷移金属錯体触媒を用いた不斉C-Hアミド化反応としては文献上知られる最高値に匹敵する88%の不斉収率が得られることが分かった。 2.鎖状のシリルエノールエーテルを基質とした場合、(2-ニトロフェニルスルホニルイミノ)フェニルヨーディナンをナイトレン前駆体、Rh_2(S-PTTL)_4のフタルイミド基上の水素原子をフッ素原子で置き換えたRh_2(S-TFPTTL)_4を触媒に用いると、二重結合へのアジリジン化を経てα-アミノケトン誘導体が最高不斉収率98%で得られることを見出した。本反応で得られた生成物はGrubbs触媒を用いた閉環メタセシスを経る化学変換によりベンゾモルファン合成中間体に変換することができた。一方、環状ケトン由来のシリルエノールエーテルを基質とした場合、位置およびエナンチオ選択的にアリル位C-H結合への挿入反応が進行し、β-アミノケトン誘導体が不斉収率77%で得られることが分かった。さらに、α,β-不飽和ケトンの連続型ヒドロシリル化-不斉アミド化反応にRh_2(S-TFPTTL)_4を適用したところ、シリルエノールエーテルを基質とした場合と同程度の収率・不斉収率が得られ、ロジウム(II)錯体を用いた不飽和ケトンのヒドロシリル化反応において二核ロジウム(II)錯体が再生していることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)