2003 Fiscal Year Annual Research Report
新規LIM蛋白質Hic-5による平滑筋特異的遺伝子発現の制御
Project/Area Number |
15790046
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
金山 朱里 昭和大学, 薬学部, 助手 (10338535)
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Keywords | Hic-5 / LIM蛋白質 / 酸化ストレス / 平滑筋細胞 / 伸展刺激 |
Research Abstract |
多細胞生物の機能制御に必須である細胞と基質蛋白質の接着は、細胞外マトリックス(ECM)構成蛋白質とインテグリンなどの接着分子を介している。当教室で分離されたHic-5遺伝子は、ECMと細胞の接着点にある細胞接着斑タンパク質をコードし、パキシリンと高い相同性を示す新規のLIM蛋白質である。本研究ではまず、酸化ストレス下で細胞接着斑から核へ移行することから、Hic-5蛋白質の核内での機能として遺伝子発現への関与、およびその発現誘導機構について検討を行った。その結果Hic-5蛋白質は、p21遺伝子上流の転写開始部位から約-100bpに位置する隣接した2つのG/C boxに、転写因子Sp1,Smad3や転写共役因子p300等の因子群と共動し、遺伝子発現を誘導していることが明らかとなった。さらにこれら因子群との機能的、物理的相互作用にはHic-5蛋白のC末端側に存在するLIMドメインを介していることを示した。またHic-5蛋白質が、高度の伸展、収縮性を有している血管や内臓平滑筋で特異的に発現が高いことから、細胞伸展システムを用いて生理的な範囲内で細胞に伸展刺激を与え、細胞内局在や発現量の変化を検討した。その結果、Hic-5蛋白質が伸展刺激下ではアクチンストレスファイバー上に局在することや、この局在にはLIM2,3が必要であることが明らかになった。現在、細胞接着斑、ストレスファイバー、核といった、刺激に応じて複数の細胞内構造物に局在し得るHic-5の局在変化のメカニズムや各局在部位での役割を調べる目的で、他の接着斑構成蛋白質の伸展刺激下での局在や細胞の収縮能力への関与について検討を行っている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Shibanuma, M., et al.: "A LIM protein, Hic-5, functions as a potential coactivator for Sp1."J.Cell Biochem.. 91・3. 633-645 (2004)
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[Publications] Shibanuma, M., et al.: "Hic-5 communicates between focal adhesions and nucleus through oxidant-sensitive nuclear export signal."Mol.Biol.Cell. 14・3. 1158-1171 (2003)