2004 Fiscal Year Annual Research Report
患者血清のプロテオミクス解析による漢方医学診断基準(証)の客観的評価法の構築
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15790089
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
小泉 桂一 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助手 (10334715)
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Keywords | 漢方 / オケツ / プロテオミクス / 更年期障害 / プロテインチップ |
Research Abstract |
1.駆「オケツ」薬により、「オケツ」病態が顕著に改善した患者血清の確保 昨年までに、オケツ」病態であるリウマチおいて桂枝快茯丸(ケイシブクリョウガン)の服用による60症例の「オケツ」病態の改善および非改善の患者血清を確保できた。今年度は、更に、西洋医学的には疾病領域が異なるが東洋医学的には同一の「オケツ」病態である婦人科領域での更年期障害患者において、種々の駆「オケツ」薬の服用による50症例の「オケツ」病態の改善および非改善の患者血清を確保できた。 2.種々の駆「オケツ」薬投与前後の血清のプロテオミクス解析 上記患者血清に関してプロテインチップシステムを使用して、種々の駆「オケツ」薬の服用により「オケツ」病態が顕著に改善した患者(オケツスコアーにより判定)の、血清のプロテオミクス解析を行い、情報を解析中である。 3.八味地黄丸投与前後の糖尿病発症ラットにおけるプロテオミクス解析 WBN/Kobラットは、糖尿病を自然発症し、それに伴い、腎症などの合併症を併発する。糖尿病も漢方の証においては、「オケツ」病態に含まれる。本モデルを使用して、八味地黄丸投与により腎症の改善効果が確認され、そのメカニズムとして、腎臓でのフィブロネクチン沈着の低下とTGF-β1の産生の低下が考察できた。現在、腎障害の改善を基準に、八味地黄丸投与による糖尿病改善および非改善群において、明らかに発現量の異なる数種類のタンパク質を同定中である。
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